飲み会での軌道修正がビジネスに成果をもたらす

コロナ禍の終息で、会議や勉強会の後に懇親会(飲み会)をすることが増えてきました。

 

昔は、飲みニケーションなんて言葉もありました。折に触れて会社の同僚や取引先と飲む機会があります。海外の会社でも仕事終わりの飲み会は頻繁におこなわれるので、日本だけの文化ではありません。しかし、とりわけ日本ではこの飲み会は重要で、ビジネスに欠かせないイベントです。

 

懇親会
懇親会(月桂冠のwebサイトの写真)

飲み会といっても、いろいろあります。

新年会や忘年会など大人数で集まっておこなうお祭りのようなイベントとか、何かのお祝いごとや慰労のための半公式的な飲み会もあります。今回は、同じ職場とか、同僚などとの非公式な飲み会についてです。

 

なぜ飲み会が重要かというと、日本では昼間の公式な議論では、論理的に正しいことが言えず、成果につながる結論が導き出せないからです。

 

いわゆるその場の空気に支配されるということです。

職場や会議室での話し合いでは、「本当はこうしたほうがいいよな」とか「こんなことはしないほうがいいよな」と思っていても、会社の方針だから従わないといけないとか、今さらそんなこといったら雰囲気を壊すよなと、意見を口にするのを逡巡しがちです。

 

みんなが「誰かいってくれないかな」と思っていたり、ときによれば職場や会社のトップですら「誰か言えば、この計画は破棄するんだがな」と、心の内では考えていたりします。

結局、職場や会議室では「では、○○という結論でよいね」に、皆が首肯して「それでは○○と結論しよう」となるわけです。

 

ところが夜の懇親会の場では空気による支配が弛みますから、「○○に決まったけど、こんな考えもあるよな」とか「○○には、こんなリスクはないのか」「あいつが以前言っていた別のアイディアもおもしろいよね」なんて話が出てきます。

 

結果として、昼の会議室での結論がひっくり返ることはないのですが、微妙に違う形で実行されるようなことはあります。そして、この軌道修正が、良い成果につながることがしばしばあります。 

コロナ禍で飲み会がなくて、昼間に決まったことを、そのまま実行して失敗した、なんてことに思い当っている人は多いんじゃないでしょうか?