実験計画法(直交表実験)はちょっと時代遅れなのかな?

工場で勤めていた頃、実験計画法に基づいて試作実験をしていました。

 

新製品開発の最初のステップでは、いろいろな調査を基にして、頭のなかでアイディアを練り上げます。理論的に正しそうであれば、ビーカーテストをおこなって、ベンチスケール、パイロットスケールと徐々にスケールアップしていきます。最終的には実際の製造装置に近い試作工程を使って実機スケールの試作をおこないます。

 

L9直交表(統計webより)
L9直交表(統計webより)

試作のデザインをするのに用いる考え方が実験計画法です。

例えば、4つの要素(例えば、温度×圧力×組成×時間)をそれぞれ3水準(高×中×低)振って、品質(例えば、粒子サイズ)への影響を確認する試作をおこなうとします。

 

この場合に、試作に必要な回数が3×3×3×3=81回ということになると実行できません。テストそのものに手間と時間、それにコストがかかるからです。

そこで、できるだけ少ない回数の試作で同じ効果が出ないかと考えるわけです。

 

当時は実験計画法の直交表を使って、重回帰分析で条件を見つけていました。先の、4つの要素を3水準振るケースであれば、直交表にある9回のテストをおこなうことで足りるのです。

但し、それぞれの要素に交互作用が無いとか、各要素と品質の間の関係が一方向であることがわかっているとか、条件があります。

結果として、y=a+b1x1+b2x2+b3x3+b4x4 という式が導かれます。

 

結構、重宝するやり方です。しかし、今では流行らないのだそうです。

直交表実験は業務では使いにくく、直交表は手計算時代の道具というわけです。

代わって(というか新たに)登場したのが「応答曲面法」というものだそうです。

 

Web(ものづくり.com)で説明を読むと・・

「応答曲面法」とは

応答曲面とは目的とする変数に対する複数の設計変数の影響について、より多くの情報を得るために、有限のデータを使って連続的な表面として近似させたものです。 通常、実験計画法(DOE)とともに利用され、複数変数の最適組み合わせを導くのに使われます。 多くの変数が関与する特性の最大/最小値を最小のサンプル数で求める事が可能です。 一般的には設計変数に対する1次あるいは2次式で近似し、最小二乗法で各項の係数を推定します。

 

ちょっと、勉強してみましょうね。