一度、自宅まで歩いて帰ってみてはどうでしょう?

大震災を想定した徒歩帰宅の訓練を続けている会社はどのくらいあるでしょうか?

 

東日本大震災のときは東京に赴任中でした。当日の夜遅くなって、港区の湾岸部にある会社から、大田区のアパートまで歩いて帰りました。品川駅前の歩道橋を、何千もの人が整然と歩く姿をみて無闇に感動しました。さて、年に一度は震災を想定して、自宅あるいは避難所まで歩いて帰る訓練を奨励していた会社や役所も多かったですが、最近はちょっと減ったようです。

 

東日本震災 帰宅者
東日本震災 帰宅者

BCP(事業継続計画)の仕事で、少し話題になりました。経験上ですが、年に一度とは言いませんが、たまには勤め先から自宅まで歩いてみることを推奨します。

 

歩いてみると、意外な発見がいくつもあります。まず、知っているはずの道なんですが、徒歩ではクルマや電車で見る景色とは雰囲気が違って迷ってしまいます。

また、経路上に思わぬ危険があることに気づくとこともあります。ガラス張りの高層ビルなんか恐ろしいです。東京などでは、歩いてはじめて知る坂道のしんどさもあります。最短経路が必ずしも安全な帰宅ルートではありません。

 

日本の大都市の多くは海に近く、川もあります。地震が津波をひきおこした場合などには、通れなくなるようなルートは確認しておくとよいです。経路上のトイレ、公園、交番、避難所になる公共施設なども確認しておくと、尚よいです。

 

気候のよい今どきに、できれば数人で、散歩がてらかウォーキングがてらに歩いてみるのはいかがでしょうか。いろいろな発見があると思います。