プーチンの教訓~大量採用は人手不足を解決しない

人手不足だからといって、たくさんの人を採用してもうまくいかないという教訓です。

 

ロシアのプーチン大統領は、ウクライナへの侵攻でロシア軍に大きな損害が出たのを知りました。前線の指揮官から、兵士の数が足らないから戦えないとの情報が入ったので、30万人とも100万人とも言われる兵士を動員することにしました。人数自体は、無理して集められたのですが、どうも既にうまくいっていないようです。

 

大量採用
大量採用

報道によると、徴兵された兵士は訓練施設に送られて、短期間で一人前に仕上げられるという予定でした。

しかし、何万人もの素人兵士が集まってきても、教える側の教官が人手不足です。しかも、熟練の兵士は前線に投入されているので、教える側の技量も怪しいようです。

 

そこで、せっかく集められた兵士候補を持て余してしまって、送り返すようなことが起こっているようです。ある町では首長が頑張って、1000人を集めて訓練施設に送ったものの、半分が送り返されたそうです。

もっとも、高齢者や何らかの問題をかかえた人をかき集めたからかも知れませんが・・。

 

私の個人的な印象ですが、新採用の人数はその企業の社員数の5%くらいが上限と思います。100人の会社なら5人です。1人の新入社員を戦力化するには、指導する側も1人×半年くらいは必要です。採用前の活動を加えると1人×年かも知れません。

100人の会社が5人採用して、しっかり鍛えれば1年後には105人の戦力になるのですが、採用した1年間は95人での戦力で戦う覚悟も必要というわけです。