事業承継は会社が変革するチャンス。決して逃してはならない。
事業承継計画では、承継後の新しい取り組みとして、新たな販路開拓や取引先拡大、新商品や新サービスの開発、異業種への新規参入、逆に赤字事業からの撤退などを取り上げます。しかし、結果として先代と異なる取り組みをおこなわなかったケースが全体の半数近くに上るそうです。これでは、事業承継の価値が半減します。
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事業承継にあたって、新しい取り組みをおこなった会社と、おこなわなかった会社ではその後の業績に大きな差が出ます。
会社の事業の方法は、経営者が変わらなければなかなか改めることができないものです。
後継者が自らの考え方で、これまでの経験や知識から導かれる新しい取り組みにチャレンジすることが大事です。
長年、同じ取引先に向けて、同じような製品をつくっていたメーカーが、事業承継を機会にして新しい顧客を見つけて、これまでにない製品をつくることもあります。インターネット販売に参加したり、海外へ輸出するといったケースもあるでしょう。
大企業と違って、中小企業の社長交代は、これまでの認識や価値観がガラッと変わるパライムシフトです。最近は安売りされている言葉ですが、会社維新です。
社会への貢献、従業員の幸福、顧客の満足という3つの基本さえ忘れなければ、どんな変革に挑戦することも構いません。中小企業の事業承継は、数十年に一度きりのチャンスですから、しっかり計画して、最大の成果を上げていきたいものです。