DX(デジタルトランスフォーメーション)デジタルによる変容

デジタル技術によってゲームチェンジが起きる、のだそうです。

 

デジタル化は急速に進み、ビジネス環境は大きく変化しています。日本の既存システムは老朽化しており、データの連携ができない仕組み・有識者しか取り扱えない構造・細かいカスタムを希望するユーザーニーズなどによってブラックボックス化しています。システムの維持や保守コストはどんどん増大しており、そもそも維持・保守できる人材も不足しているので、システムの信頼性が著しく低下しています。

 

メガバンクのATM
メガバンクのATM

この根本の原因は、日本は昔から均質な国であったことから、大国でありながら全国統一の大規模な電算システムが60年近く前から確立できていた。(1964年の日興証券が最初かな?)

大規模情報システムを取り扱う人材は専門家であり、大手ベンダー会社に勤務する者が圧倒的に多かった。

 

ユーザー企業は、情報システムの設計製作を大手ベンダー企業に丸投げし、維持・保守はアウトソーシング企業に頼り続けたことで、社内にIT人材の蓄積がないままだった。

 

また、日本人は高額なコストを掛けて構築したシステムを簡単に捨てることができない(もったいない精神)ため、維持・保守に力を注ぎ過ぎた。ハードウェアもソフトウェアも技術革新が急速に進むなかでは、常に古いものを捨てて、新しいものを導入することが合理的な判断だった。捨てられない大型システムをレガシーシステムというそうです。

 

某メガバンクの度重なるシステムトラブルを考えれば、ごもっともと思ってしまいます。

 

いわゆる「リープフロッグ(カエル跳び)」という現象です。後進国であるが故に、先進国を簡単に追い抜くことができるという意味です。

「固定電話が普及しておらず電話線がなかったから携帯電話が広がった」とか「金融機関の店が無いうえに、お札に信用ができないから電子マネーが普及した」とか、です。

 

じゃ、日本はダメなのか?というと、どうも既にデジタル分野では日本は後進国のようです。そうであれば、今の先進国(中国や韓国ですか?)を追っかけるのではなく、新しいリープフロッグをするほうがよさそうです。

日本の若者の発想力はとても優れているし、日本人が持つ独特の技術力(特に擦り合わせ力)があれば、大逆転の道筋を見つけるのは、結構簡単なことかも知れません。