海洋を汚染するコロナごみ、特にマスク

日本ではコロナ騒動のなかで「レジ袋廃止」という、頓珍漢な政策が実行されました。

 

レジ袋を廃止した目的は、海洋プラスチック汚染を防ぐというものです。考えればわかりますが、人々がレジ袋をはじめとしたゴミをきちんと処理して、海や海に続く川や水路などにレジ袋を捨てなければ、海洋汚染につながりません。これに対して、マスクや手袋などのコロナごみが、新たな海洋汚染源として注目されてきました。

 

海を汚染するコロナごみ
海を汚染するコロナごみ

コロナ騒動の世界で使用されている使い捨てマスクの数は正確にはわかりません。

 

使い捨てマスクの枚数で、ネットに出ている数字で最も大きいのは、月に1500億枚というものです。

世界の人口が76億人ですから、月に1人当たり20枚となり、これはさすがに大きすぎるように思います。妥当なところで、100~300億枚くらいかなと思います。

 

マスクの1枚の重さを5gとすると、1か月に5~15万トンの使用済みの使い捨てマスクが廃棄されているというわけです。

使い捨てマスクもレジ袋と同様に、きちんとゴミとして処理されていれば、問題はありません。感染リスクということを考えれば、むしろ使用済みマスクこそ、きちんと処理されていることが正しいです。

 

しかし、使用済みマスクはその後に何の役にも立ちません(レジ袋はゴミ袋などに再使用されることが多い)し、持ち歩くのも不便ですから、3%くらいが投棄されているという報告があります。そうすると、月に1500~5000トンという数字になります。

同様に、感染予防のための使い捨て手袋の使用枚数が月に数百億枚あり、これもかなりの割合が投棄されているようです。

 

現時点で、世界の海洋に存在するプラスチックごみは約1億5千万トン、そこに毎月60~70万トンの新たなプラスチック類が流入しているということです。その総量から見れば、使い捨てマスクの1500~5000トンは、感染拡大を防ぐためには小さい問題だと無視しますか?

一旦、海洋に流れ込んだマスクは100年以上は分解されずに漂います。

 

世界の多くの環境団体は、可能な限り再利用可能なマスクを着用すること、使い捨てマスクは責任を持って廃棄し、使い捨てプラスチックの総消費量を削減することを求めています。

正しいことだと思います。

 

日本でも不織布マスク、使い捨てマスクの使用しか認めないといった動きが一部にあります。ネタ切れになった感染症芸人さんたちがマスコミで、不織布マスクの効果を九層倍で喧伝していますが、怪しいです。尾身会長の鼻マスク姿でわかりますが、不織布マスクをきちんとつけ続けるのは結構難しいです。いい加減につけるくらいなら、布やウレタンマスクのほうが効果が高いです。