都倉俊一さんといえば、「スター誕生」の審査員をしていたことくらいしか知りません。
都倉俊一さんのwebサイトをみると、「スター誕生」からデビューした、ピンクレディー、山口百恵、狩人などの作曲をしています。ニュースでは山本リンダの「狙いうち」「どうにもとまらない」を代表曲として紹介されています。他に、ペドロ&カプリシャスの「五番街のマリーへ」「ジョニイへの伝言」などもあります。
右の書は、現在の文化庁長官・宮田亮平氏の揮毫で「対」という字です。
宮田亮平氏は金工作家で東京芸大の学長を務められた後、文化庁長官に就任しました。
「対」は平成30年に決定された「文化芸術推進基本計画」の表紙を飾っています。
「対」―互いに向きあい こたえること―を意味するそうです。
憲法を持ち出すまでもなく、文化は日本人の重要な権利の一つです。
日本国憲法第25条「すべて国民は健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を有する」コロナ騒動で、健康だけがクローズアップされますが、健康と文化は両輪であって、どちらも欠けてはいけません。
人はただ生物的に生きていればよいのではなく、人間としてのよりよい生き方のなかで生きていかなければならないのです。そのためには、人々には守るべき伝統や歴史があり、未来を拓くための芸術や文化の創造があります。この伝統と創造の両輪もまた、どちらも欠かすことができません。
新型コロナウイルスの脅威は、この文化を犠牲にするほどのものとは到底思えません。化学的な根拠の表明が全くないまま、足掛け2年に渡るコロナ騒動です。日本人の文化的な生活は、訳も分からずに、毀損され続けています。この責任を取ることができる人は誰もいません。
日本において、科学者が科学的合理性に基づいた考えを表明できない現状においては、文化の力がコロナ騒動という社会問題を解決できればいいなぁと思います。新しい文化庁長官には、コロナ終息後ではなく、直ちに文化行政の再始動を進めて欲しいと期待しています。