橋の端がずれたことでわかったこと

半月ほど前に、山口県の上関大橋で突然に橋の端がずれる事故がありました。

 

通行止めはすぐ解除されたのですが、片側交互通行が続いていて、結構な不便があったようです。来週には通常の使用ができるようになります。橋がずれた原因そのものは、どうもよくわからないのだそうです。ちょっと不安も残りますが、島に続く唯一の橋が使えないのは困るので、ホッと一安心でしょう。

 

2020年11月14日上関大橋
2020年11月14日上関大橋

今回の事故があって、あらためてわかったのは、橋の上の道路は、地面の上の道路とつながっていないということです。

まぁ、考えてみれば当たり前なんですが、何となく驚きます。

 

今回、ずれた部分の写真をみると櫛型の鉄でできた部品が見えます。

橋は温度によって伸び縮みするので、その伸縮を吸収すために、橋の端にはこういう装置がついています。

 

こういう鉄製の装置はフィンガージョイントというそうです。歩道橋などの小さな橋では、橋の端が陸上の道路とゴムのようなものでつながっています。ゴムジョイントとか埋設ジョイントとかいわれます。

 

伸縮装置は、単に温度による橋の長手方向の伸び縮みだけを計算してつくるのだったら簡単な気もします。しかし、今回のようにずれるのは極端としても、上下への移動も計算しないといけないようです。

 

日本は地震が多い国ですからなおさらですが、常に上下方向や斜め方向の移動も考えらるので、その分の裕度も持たないといけないでしょう。ところが、あまり裕度が大きいと、自動車の乗り心地や振動などの悪影響もありそうです。

 

いろいろ大変な気がします。