日本の外食産業の苦境は深刻

9月のデータが最新ですが、外食支出金額は前年9月と比較して77%にとどまっています。

 

9月はコロナの新規感染が減少傾向であり、月後半の4連休があったことから外食産業には追い風になっていました。それでもビジネス街のランチ提供するお店、歓楽街の飲酒を伴うお店は大苦戦の状況です。

  

家計調査(一般外食支出)
家計調査(一般外食支出)

「家計調査は,一定の統計上の抽出方法に基づき選定された全国約9千世帯の方々を対象として,家計の収入・支出,貯蓄・負債などを毎月調査しています。」

日本の世帯数は5700万世帯ですから、サンプリングしているのは全世帯の0.016%ということになります。

テレビの視聴率調査より少し多いくらいのサンプリング割合ですが、統計としては傾向を正しくつかめるようです。

 

グラフは2人以上世帯の一般外食消費金額の月別推移です。外食支出は、一般外食と給食に分けて統計が出ています。一般外食はレストランや食堂での外食です。

コロナ騒動で、今年3月以降の外食支出は大幅に減少しています。4月を底にして、徐々に戻ってきました。

前年同月比では、3月は69%、4月に34%(なんと1/3です)まで下がりました。その後、5月は42%、6月は67%、7月は72%まで回復しましたが、かき入れ時の8月は65%となり、そして9月が77%です。

 

半年以上、外食産業の1/4~1/3が失われているわけです。しかも、統計上の落ち込みがこの数字で納まっているのは、外食のなかでも1人で食べるファーストフード店(FF)が比較的堅調であることが支えています。店舗側の統計では、9月のFFの売上は前年同月比95.5%となっています。

 

当地でも、ときどきランチに行っていた定食屋さんが廃業しました。2度ほど行ったことのある串焼きさんも店を閉じました。

国や県・市町のGoTo政策に期待するところが大きいのですが、どうも消費マインドが低下しています。奮い立てないといけませんね。