羽生さんタイトル100期なるか!竜王戦は短手数の封じ手

豊島竜王に羽生九段が挑戦する将棋の第33期竜王戦第1局です。2日制の対局の1日目が終わって、わずか27手で封じ手になりました。

 

プロの将棋の場合、平均手数は110手くらいです。1日目に27手しか進まないのは、珍しいと思います。前期の第32期竜王戦(広瀬竜王に豊島九段が挑戦)では、第1局が77手、以下66手、69手、51手、53手で封じ手になっています。およそ60手くらいです。尚、奇数の手数は先手が封じたということですから、4/5局は先手が封じています。

 

藤井聡太 王位戦での封じ手
藤井聡太 王位戦での封じ手

ネット検索してみると、竜王戦では第12期竜王戦第5局(藤井竜王対挑戦者が鈴木大介当時六段)で鈴木六段が25手目を封じたことがあるようです。この将棋は鈴木六段が敗れました。

今回の27手は、竜王戦では、次いで二番目に短い手数での封じ手です。

 

それにしても、およそ8時間(お互いに4時間ずつ)かけて、27手しか進まないのは大変です。羽生九段が1時間42分、豊島竜王が1時間37分の長考があったそうです。

竜王戦は持ち時間8時間の2日制です。

 

プロ棋戦の長考では堀口七段の5時間24分というのがあるそうです。順位戦で持ち時間6時間の1日制対局でしたから、1手に持ち時間の90%を投入したわけです。この将棋は堀口七段が勝ちました。

 

ある局面での将棋の指し手は、だいたい80通りあるそうです。プロ棋士は、25手先までは読むそうですから、検討する手数は天文学的な数値になります。いくら長い時間でも、考え続けることができるということなんですね。

まぁ、実際は研究とか経験で、早い段階で候補から外れる指し手があるので、この計算通りではないですが、それでも大変です。ちなみに、スパコンでもこの方法での計算はムリなので、AIが自動学習して補います。

 

藤井聡太二冠の王位戦での封じ手がオークションに掛けられて、3通の合計が2250万円という信じられないような高額で落札されたことで、封じ手が注目されています。

今回の竜王戦の封じ手は、どうなるのでしょうか?羽生さんのタイトル100期目ということになれば、欲しいと思う人も多いでしょう。しかし、藤井二冠の封じ手が高価過ぎたことで、オークションというわけにもいかなくなりましたかね。

 

いずれにしても、明日が楽しみです。


【追記】

この対局は、双方が居玉のままで、竜王タイトル戦史上最短手数52手で、豊島竜王が勝ちました。驚きです。