徳山石は国会議事堂の外壁材に使われている

山口県で採石される石材で有名なものに「徳山石(徳山みかげ)」があります。

 

徳山石は国会議事堂の外壁材として使われていることで有名です。国会議事堂は、1920年(大正9年)に着工し、竣工したのは1936年(昭和11年)です。その間、スペイン風邪もあり、関東大震災や二・二六事件などの苦難があり、着工から竣工までには、17年間の歳月がかかっています。

 

黒髪島の採石場
黒髪島の採石場

国会議事堂は、国家の威信を掛けて建造されました。地上3階・地下1階の鉄筋コンクリート造。中央部の高さ65.45メートルは、竣工当時は日本でいちばん高い建物でした。

 

国会議事堂には、大正から昭和にかけての時代に、手に入る限りで最高品質の国産資材が使われたそうです。

外壁に使われる御影石も、全国から有名な石材を集めて、いろいろな実験をしたりして、どれを使うか検討したそうです。

 

そのなかで、徳山石が選ばれました。

徳山石は周南市の新南陽沖にある黒髪島で採石されます。ちょうど、東ソー徳山工場の沖合すぐにあります。

島には住んでいる人はおらず、採石場があるだけですが、本州側から採石の様子はよく見えます。ときどき、発破の音とかも聞こえるそうです。

 

徳山石は、黒髪島で採れるのですが、御影石のなかでは、どちらかといえば白っぽい銀髪系の色合いです。ちなみに、「黒髪」という地名ですが、各地にあります。常緑樹林が広がって、黒々とした印象の場所を言うそうで、艶っぽい意味は無いようです。

 

国会議事堂に採用されたのは、この色合いに加えて、硬くて耐久性があったこととが決め手のようです。徳山石は、切石としては大きなサイズで採れ、艶もちが良くて、鉄分が少なく錆難いので、メンテナンスの手間が少ないそうです。

国会議事堂は、着工から114年、竣工から97年。その威容に変わりがありあません。

 

社長さん、社屋の建て替えには、国会議事堂の実績で、100年の耐久性が保証されている徳山石をお使いになってはいかがでしょう?