災害から身を守る、ハザードマップを活用しよう

BCP(事業継続計画)の第1歩として「ハザードマップ」の活用を進めています。

 

各家庭や事業所には自治体からハザードマップが届けられています。自治体によって形式は違いますが、立派な体裁のものだと思います。宇部市の洪水ハザードマップはA1サイズ(A4の8倍)の厚手の紙に、1/10000縮尺のものです。あんまり、立派過ぎて机に広げることができないくらいです。裏面には、洪水の危険がある場合に取るべき行動など、注意事項がイラストなどを使って、分かりやすく書いてあります。

 

宇部市洪水ハザードマップ(厚東川)
宇部市洪水ハザードマップ(厚東川)

先ずは、自宅や事務所にあるハザードマップを見て、どれだけのリスクがあるのかを確認しておくことが大事です。

 

日本では、人の命に係わる4大自然災害として、地震・津波・高潮・洪水があります。

一般に、この4つに土砂災害を加えた5つのハザードマップが提供されています。(海に面していない自治体では、津波や高潮がないでしょうが・・)

宇部市の場合は、ため池のハザードマップもあります。

 

あらためて、宇部市の洪水ハザードマップを見てみました。大きいので机に半分しか乗りません。もちろん、同じものが市のwebサイトでも閲覧できるので、画面で見ることもできます。

 

このハザードマップの想定最大雨量は、2日間総雨量518㎜となっています。なるほど、宇部市の厚東川流域では、この想定なんですね。また、裏面には、参考として計画雨量、2日間総雨量335㎜の場合の浸水域も載っています。

厚東川の上流にある小野観測所の24時間雨量の極値は、2009年7月に観測した320㎜です。

<2009年7月豪雨は、山口県では防府市を中心に甚大な被害があり、県内の死者17名・住宅被害は全壊33棟を含む4,698棟、被害額210億円とされています。)

 

厚東川流域では、2日間総雨量518㎜は未経験と思いますが、球磨川の例を曳くまでもなく、気象が激甚化するなかで、今後は油断できません。

 

洪水を治水で完全に防ぐことはできません。危ないところからは、逃げるしかないのです。そして、逃げるためには、自分がいる場所がどの程度危ないのかをハザードマップをみて、知っておくことが大事です。