屋外広告物の安全点検の義務化 2020年10月から

近年、屋外看板が倒れたり、ビルの壁から落下したり、いろいろ事故が増えています。

 

屋外広告物(ふつうは看板)には、取り付けたものの、何年も放置されているものがあります。老朽化してしまった看板は危険ですから、修繕するか交換するか、撤去しなければいけません。山口県条例で、屋外広告物の所有者は、1年以内に一回以上の頻度で有資格者による安全点検を受検して、県に報告することが義務になりました。

 

写真は、2015年に札幌市であったビル看板の一部が落下した写真です。高さ15mのところから重さ20kgの広告物が落下し、歩道を歩いていた21歳の女性を直撃しました。

この事故では、看板を設置していたカニ料理店の副店長が被告となった刑事裁判となり、2年余り後に罰金刑の有罪判決が確定(法律的にこの副支店長を罪に問えるのかは疑問だが、被告が控訴しなかった)しています。この広告物は、設置後30年間に渡って目視点検しかしていなかったということです。

尚、この判決の時点で、被害女性は意識不明のままでした。現在、どういう状態なのかは不明です。回復されていればいいのですが。

 

このような事故を防ぐために、①屋外広告の安全点検が義務化されます。また、②一定規模以上の自家用広告物の許可申請が必要になります。この許可申請は、既に設置してある広告物でも必要です。そして、③許可を受けた広告物には管理者を設置する義務ができました。

 

以下、山口県のwebサイトをリンクしておきますので、確認ください。

1. 全般的な内容

☞ 山口県の屋外広告物行政

2. 条例改正の内容

☞ 山口県屋外広告物条例の一部改正について:2020.10~「安全点検の実施義務」

3. 10月1日以降の許可手続き

☞ 屋外広告物の許可手続について(令和2年10月~)

 

また、この機会に危険な広告物は撤去・更新も検討されるといいと思います。強風で転倒するかも知れないと、ヒヤヒヤするのも不健康です。小さな看板でも、例えば電飾部品(ランプ)が飛来して人に怪我させたような事例もあります。見栄えの悪くなった広告を出したままにしておくのは、逆効果かも知れません。

 

看板の事故
看板の事故