除菌・消臭市場は、今後は大きく伸びるか

日本は世界一綺麗好きの人が集まった国です。そのため、除菌・消臭大国です。

 

世界の除菌・消臭市場の規模は7000~8000億円と言われています。そのうちの1200億円が日本市場です。世界人口の1.5%の日本が、世界市場の15%を占めているわけです。1200億円の内訳は、家庭用800億円、業務用300億円、自動車用100億円といった具合です。

 

除菌スプレー(本文とは関係ありません)
除菌スプレー(本文とは関係ありません)

商品別では、液体除菌剤が1000億円、空間除菌剤が100億円、アルコール除菌スプレーが50億円といったところでした。

 

除菌・消臭市場は、本来は縮小する要因が多い市場でした。

昔の自動車には、たいてい自動車用の消臭剤(芳香剤)が置かれていましたが、最近はほとんど見なくなりました。

トイレの消臭剤も、便器の側に脱臭機能がついているものが増えたので、昔ほどには必要がなくなりました。よその家庭のことはわかりませんが、かなり減っていると思います。

 

喫煙者が減ったのも除菌・消臭市場には大打撃です。タバコの臭いは多くの人にとって嫌なものでしたが、最近はあまり被害を受けなくなりました。

また、いわゆる公害というか、屋外の大気環境も大きく改善されています。窓を開けて、クルマの排気ガスの臭いとか、工場の臭いなどを感じることも減っています。

 

人が出す汗の臭い、加齢臭でしょうか?も、根拠は無いですが昔よりは薄くなっているのではないでしょうか?食生活の変化もあるでしょうし、何しろ毎日入浴して身体を洗ううえに、衣服も一度着れば洗濯するわけです。

 

というわけで、逆風が吹きまくっていた除菌・消臭市場ですが、新型コロナ騒動で大きく息を吹き返すことになりそうです。POSデータでは、4月1週のアルコール除菌スプレーの販売額は前年同週の10倍近くに跳ね上がりました。

 

これからも手指除菌剤と空間除菌剤を中心に、市場の拡大が期待(期待は拙いかな?予想)されます。多くの新商品が登場すると思われますので、引き続き注目です。個人的には、自動車用とトイレ用にどんな商品が出てくるかに関心があります。