コロナで学ぶ!標本と抽出法

大阪モデルというそうです。マスコミや自称専門家などが大阪府知事を褒めて持ち上げています。大丈夫なのか? ものづくり大国ニッポン!!

 

1つめは、新たに発見された感染経路(リンク)不明陽性者の増加比(前週比1未満)。2つめは、新規陽性者におけるリンク不明数(10人未満)。3つめは、新規PCR検査での陽性率(7%未満)。4つめは、重症の患者を受け入れる病床使用率(60%未満)。の4つを基準にして緊急事態宣言の解除を決めるそうです。大阪府にも立派なメーカーがあって、統計や品質管理の専門家もいるので、意見を聞いてみればよかったのに、と思います。

 

母集団と標本
母集団と標本

ある集団(母集団)の状況を調べるには標本をとります。標本をとることを抽出といいます。この場合の母集団は、大阪府民882万人です。

全員を抽出して調査するのが全数調査です。

国勢調査は全数調査ですが、手間が膨大なので5年に1回しかおこないません。

全員でなく一部を抽出して調査するのを標本調査と言います。

 

大阪府のPCR検査のキャパシティーは1日に282件ですから、全数調査はできません。

標本調査をおこないます。標本調査で重要なのは、標本が母集団を正確に推測できるように、偏りなく標本を抽出することです。偏りなくは作為無く(無作為に)ということです。

 

無作為抽出法で最も簡単な方法は単純無作為抽出です。882万人からくじ引きなどで完全にランダムに282人を選んでPCR検査を受けてもらうという方法です。無作為抽出法には、層別抽出法や集落抽出法、多段抽出法などいろいろなバリエーションがあります。

いずれにしても標本が母集団を推測できるように抽出されることが必要です。まぁ、これ以上は言いますまい。