新型コロナウィルス感染の拡大?(実態は不明)でマスクの品薄が話題です。
今回の新型コロナウィルス感染症の拡大に対して、マスクの装着をする人が増えています。感染症予防対策として、マスクをすることは直接的にはウィルスを多少なりとも身体に入れ難くするし、間接的には顔を手で触らなくなるなど一定の効果があるようです。但し、WHOは非感染者がマスクをする効果は無いと指摘もしていますので、これも参考にしたいです。
まぁ、安心のためにマスクをするというのでも、精神的にも効果があると思います。
ところが、マスクが品薄です。グラフで示したように、近年のマスク販売数は右肩上がりにどんどん伸びています。
2018年度の数字で、日本国内でのマスクの出荷数は合計約55億3800万枚です。直近の5年間でほぼ倍増しています。
今年、いったいどのくらい増えた数字になるかは予想がつきませんね。
マスクの国内生産は、2012年度の4億8千万枚から、2018年度は11億1千万枚になっています。5年間では国内生産も2倍以上に伸びてきています。
一方で、2018年度の輸入が44億2700万枚です。昨年度で言えば、ちょうど8割が輸入品となります。しかも、輸入品のうちで90%以上が中国からのものです。次いで、ベトナム、台湾、インドネシア、カンボジアなどアジアの国々です。
中国が今回の新型コロナ感染症の発生源になり、マスクの中国国内での需要が大幅に増加しました。このため、中国でのマスクの生産が減少したことも相まって、日本への輸出が止まってしまいました。
この結果、日本では深刻なマスク不足になっています。さらに、マスクの供給に不安があるということで、マスクの買いだめに走った人が多いのも、品不足に拍車をかけています。
現在、国内の大手マスクメーカーが増産に着手していますし、シャープなどの異業種参入もありそうです。中小企業からも参入する事業者も増えそうです。
マスクなど健康に関連する商品の国産維持は重要なことだと改めて思います。
自由貿易の原則には反するのでしょうが、マスクに限らず、健康や安全に関する製品に関しては内外生産比率を調整することも必要です。中国からの供給が止まると、国の活動にいきなり大きなダメージが出るということでは不安です。