レジリエンスは、「回復力」「復元力」「弾力性」と訳されます。
レジリエンスは元々は物理用語だそうです。物体に外力を加えると変形しますが、そのときにその力を吸収したり、その力を取り除いたりするのが物体の「レジリエンス」です。
レジリエンスは、変形から元の形に戻ろうとする「弾力性」、変化や変動に対する反応としての「復元力」、外乱に対しても機能を維持する「弾力性(しなやかさ)」という意味です。
レジリエンス認証という制度は、平成28年2月にできた新しい制度です。
内閣府の制定した「国土強靭化貢献団体の認証に関するガイドライン」に基づいた活動をしている団体を「国土強靱化貢献団体」として認証します。
認証を受けるには9つの必須項目と1つ以上の社会貢献活動の要素があります。
レジリエンス認証(必須9項目)
① 事業継続に係る方針
② 事業継続のための分析・検討
③ 事業継続戦略・対策の検討と決定
④ BCPの策定
⑤ 事業継続の見直し・改善の仕組みと運営(原則2年:最低1年以上)
⑥ 事前対策の実施
⑦ 教育訓練の実施(少なくとも2回)
⑧ 事業継続に一定の知識のある担当者(実務2年以上)
⑨ 遵法
レジリエンス認証(選択5項目:最低1つは満足)
① 災害時の社会貢献の計画
② 災害時の社会貢献の実績
③ 従業員の社会貢献の支援制度
④ 従業員の社会貢献の実績
⑤ それ以外の社会貢献の実施
技術の高度化によって、不測の事態への対応能力の不足が問題発生の原因となることが増えました。人の技能を高めるとか、機械装置の能力を上げるとか、チームの連携を強めるとかでは被害の拡大を防ぐことができなくなっています。
リスクマネジメントを追及しても、現実に起こる事象に対処できなくなってきました。組織としてのレジリエンスを高めることがどうしても必要です。