改善提案が集まらないのは・・

中小企業の生産性向上に効果が大きいのは改善提案活動だと信じています。

 

もう20年以上前ですが3年間くらい改善提案の事務局のようなことをしました。結構な数の提案が集まってきていました。改善提案には1件500円の報奨金を出していましたが、これは当時としてはかなり高い金額だと思います。しかも、どんなにつまらない提案(失礼)でも、500円玉が1枚もらえるのです。

 

ヒント
ヒント

ただ、500円の報奨金が改善提案が集まった一番の原因というわけでもないと思っています。

確かに、ちょっと頭をひねって紙に数行のアイディアを書いただけで500円はオイシイとは思うのですが、それなりにハードルもあります。あまり、つまらないことを書くと、それはそれで恥ずかしいですから。

 

改善提案がたくさん出たのは、全ての改善提案を取り上げて、現場に行って調査をして、その提案をどう評価したのかをフィードバックしたからだと思います。

 

ほとんどの改善提案は、実施には至らずアイディア賞でとどまるのですが、なかにはいい提案もあります。これはもちろん実施します。そのときは、実施賞として1000円とか3000円の報奨金を別に出します。無茶苦茶いいアイディアなら、最高10万円(見たことないですが・・)まで一応は出せることになっていました。

 

ときどき、改善提案の数がリーダーの目標になっていると聞くことがあります。そのリーダーさんから、うちの現場からは改善提案があまり出ないと嘆かれるのです。

それは出された改善提案の扱いが悪いからのように感じます。改善提案を書いて提出する方は、それなりに勇気を奮っているわけなので、大事に扱わなければなりません。

 

提案を受け取ってから直ぐにとはいきませんが、ある程度の期間内にはその提案について検討して回答を出すべきです。そして、その回答を提案者を含めた関係者に返します。

そのときに提出者に忖度する必要はないですし、たくさん提案がでるようなら忖度する余裕もないでしょう。淡々と検討したが不採用と返すだけで構いません。 

すぐに反応しないで、提案しろと言われてもなかなか出てこないのは当然です。