新型コロナの輸出国にならないことが大事

マスコミ報道を見ていると、これに対する議論をほとんど聞きません。

 

中国武漢並びに近郊(湖北省)からの訪日客を受け入れないとか、武漢地区に滞在歴がある外国人の入国を断るとか、水際対策がとられています。国際的な日本のステータスを守り高めるには、日本が新型コロナの輸出国にならないことも大事です。

 

エボラウィルス
エボラウィルス

これは、デング熱のときに事例があります。東京の代々木公園でのイベントを介してドイツ人観光客の女性が感染して、それを知らないままドイツに帰国して発症しました。ドイツで二次感染があったのかは知りませんが、日本が感染症の中継をしたわけです。

 

新型コロナは発症していない人も多いわけで、既に日本国内に相当数の感染者がいると想像されます。これは、武漢出身の人に限らず、もちろん中国国籍の人にも限りません。

したがって、感染に気づいていない日本人あるいは日本に滞在する外国人が新型コロナのホワイト国(現時点では感染が確認されていない国。感染者が確認されている20カ国以外の国)に出かけて、その国で感染を広げる可能性は高いでしょう。

また、日本に来た外国人が感染して、自国に持ち帰るといったことも十分に考えられます。

 

日本という国の信用を考えたとき、新型感染症の輸出国になるのは大きな問題です。検疫によって日本への侵入を防ぎ、適切な医学的な治療や公衆衛生的な対策、社会への啓蒙などで国内の感染を拡げないことが第一義ではあります。

しかし、日本から出るほうのウィルスに対する心配も合わせてしたほうがいいでしょう。具体的には、出国者に対してもヒアリングをするとか、発熱がある人は診察を受けるとかということです。