幕尻優勝の違和感~定員22人にしてはどうか?

幕内の番付で最下位に位置する西前頭17枚目の徳勝龍(33)が、初優勝をしました。

とても苦労をしてきたお相撲さんということです。幕尻ながら千秋楽に幕内最上位の大関貴景勝関と当り、これに勝って土俵上で男泣きということです。感動的で、素晴らしい異業とは思うのですが、やはりどこか違和感をぬぐえません。これは、徳勝龍関に限らず、これまで幕内下位で優勝した全てのケースに当てはまります。

 

番付(2020年初場所)
番付(2020年初場所)

徳勝龍関は西前頭17枚目で、正真正銘の幕尻です。大相撲の幕内は定員が42人と決まっていますが、今場所は前頭3枚目の琴勇輝関が初日から休場したので41人でのスタートとなりました。

幕内に人数が奇数になったので幕尻の徳勝龍関の初日の対戦相手は西十両筆頭の千代翔馬関になりました。

 

その後、白鵬関と鶴竜関の両横綱と前頭5枚目の明生関が途中休場したので幕内は38人になりました。

 

大相撲の場合15日間で15試合が組まれるので、42人の総当たり戦ではありません。理論上では幕内上位の16人が総当たり、その下の16人が総当たりすることになります。ところが、今場所のように何人かは休場しますし、同じ部屋の力士は戦わないので実際は上位の約20人と下位の20人という具合に分かれます。

 

実際、徳勝龍関の今場所の対戦相手は14日目の前頭4枚目の正代関と千秋楽の貴景勝関を除けば全て幕内下位の力士です。一方の大関貴景勝関は12勝3敗に終わったわけですが、徳勝龍関を除けば幕内上位の力士ばかりです。対戦相手が全く違うのです。

 

ちなみに準優勝となった正代関は前頭4枚目で幕内の序列では14番目ですから基本的に幕内上位としか当たりません。例外が13日目の前頭11枚目輝関と14日目の徳勝龍関の2番だけでした。もし、正代関が優勝するなら何の文句もありません。

 

要するに、幕内最高優勝といっても上位と下位で対戦相手が別れているのですから、ちょっとおかしいです。サッカーでいえば、J2で優勝したチームをJリーグチャンピオンとするイメージになります。。

幕内の定員を総当たりになるように、今の42人から半分の22人くらいまで絞るといいと思います。このなかから優勝者が出るという仕組みです。どんなもんでしょうか?