器は料理の着物

高級割烹でなくても料理のTPOに似合った食器を使うことは大切です。

 

料理がいくら美味しくても、器とミスマッチだと引き立ちません。日本には四季があるので、料理にも季節がありますから、器の素材や色・形にも季節感があるほうが好ましいです。同じ料理でも、文字通り見違えるほど美味しくなることもあるでしょう。

 

山口県の土の器
山口県の土の器

「器は料理の着物」といったのは、北王子魯山人です。日本で古今東西もっとも著名な美食家ですね。

私自身は食や器、食文化の伝統とかに詳しいわけでも無くて、こだわりがあるのではないのですが、ちょっと気になることがあったのです。

 

小規模な飲食店の経営は、厳しいのです。器にお金を掛けるよりも、美味しい料理を提供すること、あるいはボリュームや食材で差別化するというのが普通の考え方かもしれません。

しかし、お店で食べる食事には、少しの楽しみも必要です。料理が美味しくなるような器を使うことは、顧客満足度を高めて販売促進につながるように思います。

 

何も芸術作品のような食器を使う必要はありません。飲食店では数が必要ですから、高価な食器を揃えることは、土台無理な話です。業務用食器のお店から、安く仕入れることで十分ですし、中古の食器もたくさん流通しています。食器は一度仕入れると永く使えるので、吟味して揃えることができます。

 

食器を揃えるときにはデザインだけでなく、機能性も考えたいところです。嵩張る食器は保管する場所や棚を取ります。業務用食器に求められる機能性の第一は、コンパクトに収納できるということでしょう。他にも、重量(軽さ・重さ)、耐熱性、耐水性、熱伝導性(温かいものは温かく保温性)などにも配慮したいです。

 

小規模事業者であれば、補助金を活用して食器を揃えるといったこともできます。ちょっと、食器を見直してみませんか?