ウォシュレットの進化が止まらない

トイレの温水洗浄便座は、日本の技術の高さや文化の成熟度を、世界に発信しています。

 

省エネセミナーで家電製品を買い替える際には、いろいろな比較サイトを活用してみてはどうでしょう、と奨めています。比較サイトのなかでも環境省が運営している「しんきゅうさん(”新旧”さんの意味)」は使いやすいのでお試しください。

☞ 省エネ製品買換ナビゲーション「しんきゅうさん」

 

しんきゅうさん
しんきゅうさん

「しんきゅうさん」は、家電製品の買い替え予定が具体的に無くても、比較してみるといろいろなことが分かって、面白いです。

 

さて、「しんきゅうさん」で比較できる製品に温水洗浄便座があります。冷蔵庫やエアコンよりも歴史が新しい製品ということもあり、温水洗浄便座の省エネ化・高機能化の進歩は目を見張ります。

 

例えば、20年前の温水洗浄便座と最新のものを比較してみました。(標準家庭の場合)

年間消費電力量は260kWhから76kWh、年間洗浄水量は60,000Lから19,000Lになり、ともに約70%の削減です。この結果、年間24,000円近く掛かっていた費用が、7,000円くらいになり、1年間で14,000円のお得です。CO2排出量も100㎏以上減ります。

もっとも、便器を交換するのはもっと大きな費用がかかるので、省エネ効果だけで交換を決断するのは難しいとは思います。

 

それでも、日本の温水洗浄便座は超クールです。

電気代で大きいのはヒーターです。昔はずっと便座を温めていたのですが、今ではトイレに人がはいると、センサーが感知して、便器の蓋が開いてヒーターがオンとなります。高性能なヒーターは5秒ほどで便座の温度が適温になりますから、よほど慌てていなければ、お尻が冷たい便座に触れることはありません。お尻を洗うお湯も、今は瞬間湯沸し器のような構造になっていて、すぐに暖かいお湯が出てきます。電力消費量は激減しています。

 

トイレで流す水も、20年前は15~20L(大の場合)も使っていましたが、渦流れの工夫や便器そのものの防汚加工などの効果で、今では4L未満まで減ってきました。

さらに、流すトイレの水で発電(超小水力発電)するものまで登場してきました。また、トイレのリモコンは最近スイッチが大きくなっています。これは、ユニバーサルデザインであるだけでなく、スイッチを押すたびに発電をするのです。電池が不要になっています。

 

めちゃめちゃ、凄い! 外国人に教えたくなりますね。