陸上養殖に成長の期待

日本の水産業生産量は1990年頃は1250万トンくらいでしたが、今では400万トン近くにまで減っています。ピークの1/3です。

 

2017年のデータです。水産業生産量は合計で430.6万トンでした。このうちで102.3万トン(24%)が養殖漁業です。漁業の1/4は養殖ということです。養殖漁業の割合は年々高くなっているのですが、実は養殖漁業の生産量も減少傾向です。比率が上がっているのは、全体の漁獲量が減っているからです。

 

漁業生産高内訳(2017年)
漁業生産高内訳(2017年)

数量で養殖漁業は1/4を占めるのですが、金額ですと40%になります。

日本の漁業生産高は約1兆6千億円です。大雑把に1兆円が漁獲高で6千億円が養殖漁業の生産高ということです。

 

昨年決まった「漁業法の改正」が来年から施行されることで、一般企業が養殖漁業に参加するケースが増えることが予想されます。

中国など途上国の生活レベルが向上して、漁獲量が飛躍的に増えています。海洋資源の枯渇は大きな問題です。また、日本海や東シナ海の治安にも不安が広がっています。

 

このような背景から、日本の漁業では養殖が占める割合が、一層増加していくことは間違いありません。養殖漁業は成長産業です。

 

養殖漁業の多くは海面を使っていますが、陸上養殖が盛んになってきました。2017年で陸上養殖の市場規模は約50億円と推定されています。養殖漁業の1%にも満たないのですが、今後も年率10%強の伸びが期待されています。日本の急成長産業の一つです。

 

陸上養殖で最も規模が大きいのがヒラメで約25億円です。2位がクルマエビで15億円くらいです。山口県はクルマエビ養殖発祥の地でもあって、陸上養殖にも取り組んでいます。

 

最近は毒のないフグが獲れるというメリットもあってトラフグの養殖が盛んになっていましし、アワビなど貝類の生産高も増えています。ウニを野菜で育てる研究ももう少しで実を結びそうです。温暖化で漁獲量が急減している、ワカメや海苔、モズクなど海藻を陸上養殖しようという動きも活発です。

 

注目していきたいと思います。