意図的に氾濫させることも考えておくべきか

台風が九州を南から北に抜けた関係で風雨ともに強くて、今日の予定は2時間遅れです。

 

今日は宇部から豊北町を往復しました。西中国山地の西端を行き来したことになります。山の中の川沿いの道を通るのですが、分水嶺を超えるので、道中で川の流れが南向きと北向きに変わります。台風の影響で、川は轟轟と流れています。行き交うクルマも少ないので、ちょっと恐ろしいです。

 

川の増水
川の増水

最近は雨の降り方が尋常ではなくなっているので、河川の氾濫によって大きな被害が出ます。

山口県は山が多くて平野や平地が少ない県ですが、その少ない海沿いの平野や中山間地の平地に人が集まって住んでいます。これは、全国どこでも同じです。

 

それらの平野や平地は河川の氾濫で土が運ばれた場所でもあります。人は災害に遭いやすいところに集まって住んで被害に遭うということを繰り返しています。

 

河川の治水は、氾濫を防ぐことが目的です。しっかりした堤防をつくり、いくら雨がたくさん降っても越水しないように、破堤しないようにします。大量のコンクリートや鉄筋を使って、とにかく強固につくるわけです。

しかし、いくら計算してスーパー堤防をつくっても限界がありそうです。50年に1度という言葉は毎日のように聞かれ、最近では300年に1度の豪雨などと言われることもあります。

 

こんなことを言うと怒られそうですが、堤防で固めるだけではなく、意図的に河川を氾濫させることも考えるべきのようです。人があまり住んでいない地域で、氾濫しても人的被害が出ない地点を選んで、わざと河川を氾濫させるということです。

江戸時代とかでは、実際にやっていたように思います。現在では、個人の権利が等しく重要なのでなかなかできないかも知れませんが、想定外を想定することも必要なようです。