ペンキ塗りと草むしり

どんなに繁盛している工場でも、需要と供給がピッタリ合うということありません。

 

特に化学工場のような装置産業の場合は、100の能力の工場では頑張って102つくることができても105はつくれません。毎月の注文が100~102でピッタリならいいのですが、ときには80とか60とかに減ることもあります。これが何か月か続くと、工場を止めてペンキ塗りとか草むしりとかをすることになります。

 

もちろん、止まったときしかできない機械の整備や部品類の整理、これまでの生産データの解析などすることはたくさんあるのですが、ペンキ塗りと草むしりも立派な仕事です。

 

そうはいっても、あまり積極的にやりたくない仕事でもあります。ところが、このペンキ塗りと草むしりの名人のような人も出てくるのです。

 

工場で作業者がするペンキ塗りですと、下地処理をきちんとしないで、ペタペタとペンキを分厚く塗っておしまいというケースが多いです。

付着している汚れ、さび、油分などをきちんと取り除くことすらやらない、ましてやペンキが剥がれて段差ができているのに、そのまま塗ってしまうというようなこともあります。

 

そうすると、そんな仕事じゃダメだと怒り出して「ペンキ塗りは、俺に任せろ!」という人がでてきます。まぁ、みんなも知っているので、たいていはありがたくお任せすることになります。そういう人は、道具にもこだわるので職長にこんな刷毛を買ってくれとか、やすりはこんなのがいいとか、要求して面倒がられたりします。

 

でも、大抵の場合、ペンキ塗り名人や草取り名人は普段の仕事もきっちりやる人です。仕事は楽しみにならないといけません。