値決めを軽んじてはいけない

今日は3人の経営者さんと面会しましたが、皆さん値決めを重要視されていません。

 

マーケティングの4Pというものがあります。

Product(製品)・Price(価格)・Promotion(プロモー ション)、Place(流通)の4つの組み合わせがマーケティングの基本です。価格戦略はとても重要です。

 

豊洲市場の初セリ マグロ1本が3億3360万円
豊洲市場の初セリ マグロ1本が3億3360万円

毎年恒例の話題になるのが、初セリでのマグロの落札価格です。マグロ1本が3億3360万円ですが、これも合理的な判断でつけられた価格です。

 

特に小規模事業者の場合、値決めを軽んじる傾向があります。価格を決めるのは、マーケティングの重要な要素です。

これは、何も高い値段で売れ!と言っているわけではありません。高い価格をつけるべき商品は高く、安い値段をつけたほうが有利な商品は安くするのです。

 

例えば、コピー機やプリンターの価格は非常に安く設定されていますが、インクや消耗品はとても高価です。安い価格で機械を売っても、その機械にはその会社のインクしか使えない(使い難い)ような仕掛けをしているので、自社の機械がシェアを獲得することが利益を大きくする方法です。極端な例では、スマホの本体無料というのもあります。

 

接客でコストのかかる洋服店では、2着目スーツ半額というのが当たり前になっています。夕方のスーパーの総菜コーナーでは、ほんの数分で価格が2割引きになり、半額になります。会員制のスポーツジムでは、年払いにすると1割引きとかもあります。

 

一方で、高級時計は価格が高いほどよく売れます。高級化粧品や宝飾品もそうです。骨董品なんかも同じです。ダイソンのサイクロン掃除機が売れたのは、性能なんかより値付けの妙技によるものです。これは、名声価格とか、威光価格とか呼ばれるものです。

 

値決めの仕方にはいくつかのセオリーがあります。値決めは心理学を含む科学の領域です。

合理的な値決めができると、ビジネスは繁盛しますし、売り手・買い手・社会の三方よしになります。よく考えてみることです。