核反応の反応断面積の単位が”納屋”

日曜朝のお楽しみは、このブログでもおなじみの日経新聞のクロスワードパズルです。

 

今朝は、「核反応の反応断面積の単位」というお題がありました。

答えは「バーン(barn:b)」です。私は計量士なので単位については興味があって、そこそこ詳しいのですが一度も使ったことのないい単位です。1b =10^-28 ㎡で、ウランの核の断面積にほぼ等しいそうです。barnは英語で、納屋・倉庫・物置・家畜小屋といった意味です。

 

10トンガリコーン
子供っぽさの単位 10トンガリコーン

計量士らしい話を少しします。

単位は国や地域で異なる発展をしました。メートル法・ヤードポンド法・尺貫法・諸々。国際化した社会や技術のなかでは不都合があるので、現在は国際単位系(SI単位)に統一することが世界の約束です。7つの基本単位とその組立単位で全てを表します。

 

SIに属さないSI併用単位というのが13個あります。例えば、分・時間・日など(SI基本単位は秒)です。SI併用単位での日は86,400秒で、実際の1日の長さとは違います。

 

この下に、SIに属さないその他の単位(使用を推奨せず、使用する際はSI単位との対応関係を示すことを推奨する)が9個あります。このうちの一つが「バーン」です。他には、ノット・海里・バール(気圧)・デシベルなどです。

 

何故、原子核物理で使われる単位が「納屋」なのか不思議です。ネット検索してみると次のようにあります。

『用語の起源に関して、ホロウェイとベイカー(1944)によるレポートから引用する。

…1942年12月のある日、パデュー大学(Purdue)のカフェテリアで夕食を食べていた時、反応断面積10^-24㎠の名称が話題になった。…通常、単位は分野に関連した偉人に因んで名付けるのが慣わしであった。「オッペンハイマー」…長すぎる。「ベーテ」…ギリシア文字と混乱する。次にパデュー大学とも縁があるマンハッタン計画のグループリーダー、ジョン・マンリー氏が候補に上がった。「マンリー」?「ジョン」…米国では違う意味がある。「ジョン」から「納屋」が連想された。原子核レベルでは10^-24㎠は納屋と同じ位大きい…

(参考文献:M.G. Holloway and C.P. Baker,Note on the Origin of the Term ”Barn” LAMS 523, Sept. 1944.)』

 

「ジョン」から「納屋」というのが、またよくわかりません。ジョン・ウェインの西部劇からの連想なんでしょうか?それとも・・??

 

今日は、こどもの日です。子供らしさ・子供っぽさを表す新しい単位というのもたくさん考えられそうです。トンガリコーンのこどもの日パッケージというがありましたので、10本の指前部にトンガリコーンを挿した子供っぽさを10トンガリコーン(10tc)と定義します。

仮面ライダーの変身ベルトをはめて鏡の前で1時間変身ポーズを繰り返すと、1000tc。なんて (^-^; 。