発信することで反応がわかるということか?

自民党の萩生田幹事長代行の「消費増税延期もある」発言が問題になっています。

 

私の立場や意見からすると、何をとんでもないことを言っているのか!と呆れるばかりです。この期に及んで消費増税を延期なんかすれば、どれだけの損失と混乱が生じるかは、少し考えればわかるはずです。リーマンショック級の混乱を人為的に起こすようなものです。

 

消費増税10%
消費増税10%

そもそも、今になってもリーマンショック級云々と逃げ口上を続けている内閣に問題があります。4月1日の指定日も過ぎて、連日多くの人材が増税の準備に忙殺されている状況がわかっていないのでしょうか?

 

ここで3度目の延期なんてことになったら、この仕事に従事した人は浮かばれません。

賽の河原に石を積むような仕事に、大事な人生を掛けたなんてことになりかねません。

 

萩生田さんの意図した話題作りというか、世論への観測気球ということなんでしょう。「消費増税延期も」と、世間という水面に石を投げてみたわけです。

自分勝手な読みかも知れませんが、この反響は概ね「今さら、なにを言っているんだ!」のような気がします。「よく言った。そうだ、そうだ、増税は再延期だ!」という声は聞こえてこないようです。

 

安倍首相の側近とも言われる萩生田氏がネット番組に出演しての発言です。この微妙な状況設定で、政府が国民の本音を知りたくて計画的にしゃべらせたとすれば、かなりの高等戦術のような気がします。しかも、国民の本音を知ることに成功したと言えそうです。

やはり、組織が発信するということが大事です。もちろん、発信した後の反応をみて、適切にフォローもしっかりします。

 

選挙対策という側面もあるという話もありますが、野党側の発信が全く無いのは情けないです。国会のテレビ中継が無いときには、日本に野党は存在していないような気がします。

 

枝野氏が当面の活動方針を発表したのは3月26日でした。野党第一党の活動方針ですが、新聞の片隅に載っていただけです。その目玉は、責任政党として政権獲得に向けた準備を進めるため、代表自身を委員長とする「政権構想委員会」を設置して活動を進めるというものでした。愚かにも少しは期待もしたのです。

 

あれから4週間が経ち、統一地方選もこの週末に終わります。来週には改元を控えた長期連休となり、6月にはG20サミット、7月には参議院選挙どころか衆議院解散の噂すらあります。

一体いつ「政権構想委員会」なるものが活動を進めるのだろうか?

今日現在でも、立憲民主党のWebサイトに、政権構想に関して一文字の発信もありません。枝野氏は「当面」という言葉の意味をクイズ王に聞いてみたらどうだろうか。