福徳稲荷・・主祭神はウカノミタマノカミ

山口県では元乃隅稲成神社が超有名ですが、下関市豊浦に福徳稲荷というのもあります。

 

豊浦町観光協会のWebサイトでは、「福徳稲荷神社碧と朱の美しいコントラスト、千本鳥居の絶景スポット。福徳稲荷神社・眼下に広がる海と島、感動の光景に包まれる。」とあります。

神社の御利益と同時に日本海の絶景が見ものです。

 

これまで、山口県民でもあまり知られていなかったのですが、元乃隅稲成神社の知名度アップが牽引して、ちょっと有名になってきました。関門海峡エリアと豊北角島エリアを結ぶ西長門ブルーライン沿いにあり、駐車場なども広くあります。少しの時間でも立ち寄って、響灘の美しい風景を堪能するのもよいかと思います。これは、山口県の海岸線の観光地では共通しているのですが、夕陽の時間帯なら最高です。

 

さて、福徳稲荷の主祭神はウカノミタマノカミ(宇迦之御魂神)です。稲荷神社の祭神としては一般的で、俗には稲荷大神とも言います。衣食住の守り神ということで、五穀豊穣、家内安全、産業振興など、まぁ何でもかんでも御利益があります。

 

ウカノミタマノカミは、日本書紀ではイザナギノミコトとイザナミノミコトの子となっています。イザナギとイザナミは日本をつくった男女の神様で、その子といえば三貴神といわれるアマテラスオオミカミ(天照大御神)、ツクヨミノミコト(月読尊)、スサノオノミコト(須佐之男命)です。

ウカタノイタマカミは三貴神の弟にあたるわけですが、イザナギとイザナミがお腹のすいているときに産んだ子なので、お米など穀物を守る神様になったということです。

 

但し、古事記ではウカノミタマノカミはスサノオノミコトの二男、つまりイザナギとイザナミの孫となっています。このときは、スサノオノミコトの長男、ウカタノミタマノカミの兄が大歳神です。大歳神は神道の神様です。

まぁ、イザナギとイザナミの子としても、年の離れた子だったのかも知れません。

ウカノミタマノカミは豊穣の神とされるわけですが、イザナギとイザナミも年をとって産まれた子供には、食べることに困らせたくはないと思ったのでしょうかね。

日本の神話は、どうにも人間的です。