警備はこれからも成長ビジネスなのか

警備業界第2位のALSOKの警備員さんの不適切動画が公開されて炎上してしまいました。

 

ちなみに、警備業界1位は自動警備などでも有名なセコムです。1位のセコム(売上高3898億円)と2位のALSOK(同2327億円)が二大企業です。

これに続く3位は、アサヒセキュリティですが、売上高441億円の主に現金輸送などを手掛ける会社で知名度は低いです。ちなみに、現在はセコムの子会社です。

 

ALSOK
ALSOK

ちょっと調べてみると、日本に警備会社は約1万社もあります。警備員の数は55万人にもなります。

つまり、1社平均55人なんですが、1位のセコムだけで5万7千人もいますから、小規模な会社では数人かも知れません。

 

全国で警察官が約26万人ですから、警備員の55万人は人数では2倍以上です。

この警察官26万人、その他国家公務員29万人、小学校教員42万人などの不祥事も、ときどきニュースになります。警備員さんの不適切動画公開はいただけませんが、印象として警備員が起こす不祥事はかなり少ないような気がします。まぁ、55万人もいれば多少の不心得者も混ざっても仕方ないかと思います。

 

私なども、学生の頃にイベントで警備員のバイトをしたことがあります。

戸畑文化会館で行われた矢沢永吉のコンサートの警備とかは暴走族の皆さんが集まって怖かったですが、同じ会場でも上条恒彦のコンサートとか、総合体育館でのプロレスの興行、勝山公園での買物イベントの駐車場整理などは結構楽ちんで割が良かったというのが想い出です。

まぁ、いい加減な警備員だったと思います。もちろん、現在では当時の我々のようなチャランポランは許されないでしょう。

 

さて、来年の東京オリンピックは現地で観覧する人だけで延べ1000万人、1日最大100万人です。関係者や来日客を含めると警備対象はもっと膨らみます。東京オリンピック・パラリンピックを安全に開催するためには、警備員が2万人必要と言われています。

現在の民間警備員55万人の分母があっても、東京オリンピック会場に2万人を集めるのは不可能です。このため、警備業界は必死に人材を募集し育成に努めています。

 

警備業は、足下では成長ビジネスであり、社会に不可欠な産業となっています。しかし、これからも警備業は発展していくのでしょうか。これは、とても難しいテーマです。

日本の治安というか、国民の安寧を守るために警備の重要性は益々増していくようにも思います。一方で、デジタル技術とそれに付帯するICT、更にはAI技術が警備の多くの部分を担い得るというのも確かなようです。このせめぎあいの均衡はどこでとれるのでしょうか?

 

警備業の今後には目が離せません。