統計不正問題って、なんだかなぁ

せっかくの国会なんですが、厚労省の統計不正問題でもちきりです。

 

議論しなけりゃいけない重要な課題はたくさんあるのですが、与野党ともに難しい問題を取り上げて失敗したくありません。そこで、何となく重要なようで、しかしそれほど毒にもならない統計不正問題を取り上げて、白熱国会での正義の議論を演出しているように見えます。

 

統計不正問題
統計不正問題

どうも厚労省統計不正問題というネーミングが気に入りません。更には、統計の専門家が少ないとか、専門家でなければわからないという解説もへんちくりんです。

 

あってはならない問題だというのは正しいのですが、よく起こる問題でもあるでしょう。統計の問題ではなく、仕事のやり方というか管理の問題です。

 

この問題をざっと整理すると以下のようなことです。

① 大きな事業所(500人以上)は全数調査するというルールだった。② このルールは厚労省が決めて総務省が承認していた。③ 調査は厚労省から都道府県に委託されていた。④ 東京都は2004年から全数調査ではなく、事業所の1/3程度のサンプル調査に勝手に変えていた。⑤ 東京都はサンプル調査い切り替えたのだから全数への補正をするべきだが忘れていた。⑥ 2018年になって総務省がおかしいことに気付き、厚労省に教えた。⑦ 厚労省は2004年にさかのぼってデータの補正をおこなうべきもののを2018年のデータのみ訂正して発表した。⑧ これらの一連の経緯を公表しなかった(隠そうとした)。

 

 

別に統計の専門家でなくてもわかることですし、どこかに統計学の大家がいなければ防げない問題でもありません。逆に統計の専門家が統計を悪用したわけでもないでしょう。統計の専門家を増やさなければいけないとか、日本の大学には統計学を取り扱う学部がないのが問題だとか珍妙な議論が出ています。統計学関係業界?の焼け太りにならにことが大事です。

 

統計不正問題では、影響を受ける人が、のべ2000万人で総額530億円ということです。これは、一人当たり2650円です。しかも足掛け15年という期間のことです。

国会で政府は全員にお返ししたいと言っていますが、そんなことはできるはずもありません。野党は最後の1人まで・・と、燃え上がっていますが、他にもっと燃えなきゃいけないテーマがあるだろうにと思います。野党側の政権に対する忖度でしょうかね?

 

ところで、昔のドライブインにあったルーレット型星座占い機です。

自分の星座のところに100円玉を投入すると、丸まったおみくじがポトンと落ちてきます。ルーレットの数字によって読むところが違って、運勢がわかるという仕掛けです。

おみくじは装置にローテーションでセットされていますから、どの星座のところに100円入れても同じおみくじが出てくるのですから、おみくじ不正です。

・・統計不正とは関係がありません。