山口県は酒どころ!そして酒米どころ!!

山口県の日本酒は11年連続で出荷増を果たすなど大躍進です。今や日本の酒どころです。

 

前年度(日本酒の場合は7月~6月が年度なので、2018年6月期)の山口県の日本酒出荷量は8116klでした。前年比11%の大幅な増加です。連続出荷増の直前にあたる11年前の出荷量は1678klですから、約5倍になっています。

 

 

日本酒
日本酒

この増加分の大半は、獺祭でおなじみの岩国・旭酒造さんです。年間売上高が100億円を大きく超えて、海外への輸出高も20億円に近づいているようです。決して、山口の小さな酒蔵ではなく、日本のトップメーカーです。

旭酒造さんが牽引するかたちで、山口県の中小酒蔵がつくる、美味しいお酒が広く知られるようになりました。

 

酒どころというと、日本酒出荷量が10万kl級の兵庫県と京都府の2強が圧倒しています。第2グループが新潟県や秋田県などです。現在の山口県はトップ10に入り、第3グループの先頭に立っているという位置にあたります。近いうちに、灘(兵庫県)・伏見(京都府)と並んで日本三大酒処といわれる西条がある広島県の出荷量を山口県が抜いてしまいそうです。

 

ただ、山口県の弱点は県民がそれほど日本酒好きというわけでなないことです。全国の県庁所在地と政令都市で清酒に使うお金のランキングをみると、1位から福島市・新潟市・秋田市の順となっています。山口市は真ん中よりちょっと上の23位です。ちなみに下位は那覇市・鹿児島市・宮崎市で、日本酒ではなく焼酎や泡盛の消費が多いようです。

 

日本酒の生産が増えるに従って、代表的な酒米である山田錦の生産も増えました。現在では、兵庫県・岡山県に次ぐ日本で第3位の生産量を誇ります。

山田錦の生産は、食用米の生産に比べてとても難しいそうです。台風などの被害も受けやすく生産にはリスクもあるということ。それでも、県産の酒米を使用したいという蔵元の希望もあって、山口県は酒米どころにもなりました。日本酒の製造は、農業とともにあります。

 

☞ 山口県酒造組合 Webサイトにリンク