外食産業は、”飽きられる”との戦い

超有名な外食チェーンは、2013年末に東京に1号店を出してから、僅か5年間で全国400店舗に迫ろうとしています。山口県にも3店舗を出店済みです。

 

外食産業は、押しなべて”飽きられる”こととの戦いに勝たなければ生き残れません。特に、顧客層が薄い地方では、愛顧してくれるリピート客の存在無しには経営は成り立ちません。”飽きられる”ことは店舗にとって致命的なことになります。

 

コアラだって飽きる
コアラだって飽きる

外食産業で”飽き”られないためには、メニュー、店舗・ファッション、オペレーションなどで常に目新しいことを導入していく必要があります。

 

メニューの品物、味、価格などで目を引こうとするのは当然です。しかし、メニュー開発には時間がかかります。そもそもが珍しい単品販売を売り物にしたチェーン店では、メニュー開発(トッピング開発だったりしますが・・)にはずっと苦労が続きます。最後は、裏技や掟破りで打開を目指します。

 

店舗のレイアウトを変えたり、壁紙を張り替えたりするのは、意外に集客効果が高いものです。店舗やメニューをブランド化することができれば、”飽き”られ難くなります。但し、評判がいつも良いか?というと、そうもいきません。内装を変えたことで、逆に安っぽいとかペラペラだとか、総スカンを食うこともあります。(まぁ、逆に話題になったので、よかった面もあるかも知れませんが・・?どうでしょう。)

 

ところで、オペレーションで目新しいことを導入したいなら、「丁寧で心のこもった接客」を100%の頻度でおこなうことかも知れません。どうも、丁寧でもなく、心もこもっていない接客が目につきますので、当たり前を貫くことでも十分に目新しいような気がします。

 

大手チェーンになるほど、”飽きられる”ことのリスクが高まります。コスト削減のために、どの店も同じメニュー、同じ店舗レイアウト、同じオペレーションです。安定の品質と言えば、それはそうですが”飽きる”のは確かです。そこで、○○フェアとか、○○の味覚とか、いろいろな仕掛けをおこないます、それでも大手チェーンが売り上げを維持するのは厳しいです。

 

一方で、小規模なチェーンはそのアイディアが当たると急激に増えていくことがあります。冒頭のチェーンはその典型なのですが、僅かな期間で”飽きられる”というリスクに襲われているようです。たまたま、日曜日の12時前にお店の前を通ったのですが、以前と比べてお客さんの数が減っているようです。さて、どう対応していくのでしょうか?注目です。