経費削減できても機会損失には要注意!

経費削減活動に力を注いで、年間〇万円の成果が上がり社長から表彰されました。

 

購入する文房具や事務消耗品のコスト分析を徹底的におこない、コピー機のリースでは数社から相見積もりを取りコピー用紙の購入先も変えました。事務所の清掃業者とも何度も打合せをおこなって、玄関マットの交換回数も増えました。・・・・

 

機会損失
機会損失

このコストダウン活動は、大変素晴らしいことです。会社のするべき仕事であることは間違いありません。しかし、コストダウンの効果金額以上に機会損失によるロスがあったとしたらどうでしょうか?

 

このコスト分析や購入先との交渉は、2か月間に及び担当者がほぼ終日この作業にあたったとします。

もし、この担当者が他の仕事をしていたとしたら、もっと大きな利益を上げることができていたとすればどうでしょうか?

例えば、電話やメールなどを使った営業活動(比較のため、コストのかからない活動とします)をしていたら、新しい顧客に新しい取引が始まることが期待できるといったことです。

 

このときに、新たに1000万円の売り上げを獲得できても営業利益は5%の50万円しかない。コストダウンは月に10万円だから年間120万円で、しかも来年以降もずっと続く。営業なんかするより、ずっと会社の利益に貢献したじゃないかという人がいるかも知れません。

もちろん、これは誤りです。会社というのは、事業の世界で戦っているのです。新しい売上を勝ち取っていくことで、継続的な活動ができるのです。

 

これが、コストダウンマネジメントの難しいところです。