田舎行きのデマンドバスを走らそう!

宇部市もそうですが、山口県内の過疎地にはデマンドバスがたくさん走っています。

 

デマンドバスというのは、バス会社の路線バスが廃止になったような過疎地に、その代わりに自治体が運用している小型バスです。路線バスと違って前日までに電話などで予約を受けて、その方の最寄(ときには家の前)まで行って乗せるような仕組みです。

 

デマンドバス(宇部市交通局のWebサイト)
デマンドバス(宇部市交通局のWebサイト)

路線バスとタクシーの中間のような形態です。

以前、生活バスとかコミュニティーバスとか言われていたバスとの違いは、デマンド(需要)がなければバスは走らないというところです。

 

つまり”空気バス”と揶揄されたような、乗客ゼロで無人で走るバスということがないわけです。

そして、バスと名前がついていても、ずっと小振りになっています。運転手含めて10名といったところが最大で、場合によってはもっと小さい車輌の場合もあります。デマンドタクシーというような車両もあります。

 

地方では人口減少と高齢化によって、乗り合いバスの廃止は止まりません。国土交通省ではバス路線から500m以遠かつ鉄道から1km以遠のエリアを公共交通空白地域としています。

日本の可住地域の30%にあたる3万6千㎢がこの空白地域であり、人口の6%にあたる740万人が居住しています。こういう地域では、自動車が足となっていて1人1台の状況でしたが、高齢化によって免許を返納する人が増えています。

 

そこで登場したのがデマンドバスというわけです。自動車を持たない過疎地の主に高齢者の足として重要な働きをしています。スクールバスを兼ねている路線もありますから、その場合は子供と高齢者の足です。

ところが、そのデマンドバスも乗る人が減ってきています。高齢化といいますが、高齢者の人口が減少に転じていますし、施設や病院に入る人も増えています。いくらデマンドバスといっても、デマンドがなくてずっと待機するようでは勿体ないです。

 

そこで、提案なんですがデマンドバスを攻撃型にすることはできないでしょうか?デマンドバスは鉄道の駅、役場、公民館などに加えて道の駅を拠点にするケースが多いです。

例えば、道の駅ですと自動車が駐車できるので、道の駅発で田舎行きの客を募集して送り届けます。特に何もない田舎で構いません。終点近くの里山の散策コースをハイキングしたり、中山間地ならバスを降りて川沿いを散歩しながら戻ってくるなんてのも素敵です。

 

繰り返しですが、特に観光資源なんかいらないのです。今の時期の山口県なら、コスモスが咲き誇り、棚田の稲も綺麗です。田舎のぶらぶら歩きは気持ちいいです。

デマンドバスのデマンドを創り出すというのは、どんなもんでしょう?