うるさいのに電車に乗ると眠くなるわけ

NHKの「チコちゃんに叱られる!」という番組でやっていました。

 

「お母さんのおなかの中を思い出すから」という説明です。この説明は、ときどき聞くのですが、本当なのかぁ?って疑います。皆さんは納得していますか?

 

赤ちゃん
赤ちゃん

電車で聞く音や感じる振動が、赤ちゃんのときにお母さんのおなかの中で聞いた音や振動に似ているのだそうです。お母さんの心音を羊水を通して聴いているというわけです。

 

まぁ、そう言われればそうかも知れないと思いもしますが、単に適当な温度と湿度が維持された狭い場所で、特に何もすることがないと眠くなるような気もします。

そもそも、音も振動も感じなくても、散髪屋の椅子に座るとすぐに眠くなるのは何故でしょうか?

 

さて、ちょっと驚いたのは、赤ちゃんがおなかの中で聞いている音のレベルは85デシベルなんだだそうです。

結構うるさいところなんですね。最近の新しい電車ですと車内の騒音レベルは60~65㏈です。地下鉄でも最新車輛は70㏈未満で、地方都市の古い路線で70㏈を超えるくらいです。

電車内で85㏈というと、新幹線が高速ですれ違った瞬間とか、在来線でトンネル内で窓を開けて走ったとか、かなり稀です。電車外でいえば、地下鉄のホームを列車が停車せずに通過するときの音くらいでしょうか。

 

単位について何度か書いていますが、音は㏈(デシベル)で表します。ややこしいことは置いとくと、音の強さが10倍大きくなると10㏈大きくなります。

65㏈の音に強さが10倍大きくなると75㏈で、さらに10倍(つまり100倍)になると85㏈という尺度です。その後、85㏈の音を2倍にすると88㏈(+3㏈)、更に2倍にすると91㏈というふうになります。

 

日本の環境基準で最も厳しいのは、道路に面していない住宅地(AA類型)の場合です。

昼間50㏈以下、夜間40㏈以下と定められています。おなかの赤ちゃんが聞いている音の強さ(85㏈)と比較すると、昼間で4千分の1、夜間で4万分の1というわけです。

結構、静かです。