日本は人手不足が故に成長する

昨日、大学の同窓会(宇部支部)の集まりがありました。そのなかで紹介された資料です。

 

少子高齢化で若者の人口が減っているから、国力が衰えていくというのは誤りのようです。日本の若者の基礎的な能力は世界でも抜きんでているうえに、スキルを高めているので、人手不足を糧にして、むしろ日本は成長速度を上げることができそうです。

18歳人口と進学率
18歳人口と進学率

右の資料を見ると、平成4年に208万人だった18歳人口は、今年は118万人と43%も減ってしまいました。

しかし、大学入学者数は54万人から62万人と8万人増えています。

 

大学入学者にもいろいろですし、進学しないで才能を伸ばす人もたくさんあります。

しかし、一般的には高等教育によってスキルを高めていくことは好ましいと思います。

 

人手不足は深刻になり、失業率は非常に低くなっています。否応なく、労働生産性の向上を目指さなければなりません。その方向性はICTやAIの活用ということになります。

特に全就業者の72%を占める第三次産業、いわゆるサービス産業においては、スピード感を持って生産性向上に取り組む必要があります。

 

よくICTやAIによって、将来の仕事を奪われるという話が出ます。しかし、実際には定型的な仕事の多くが既にICTやAIに置き換わり自動化が済んでいます。回転すしで注文するのも自動ですし、駐車場の料金収受もとっくに自動です。

それでも、人手が余っているという現状はありません。今後も人口減が進むので、将来的にも何も心配がありません。もっと自動化を進めることができます。

 

つまり、人手不足こそが、ICTやAIの活用を促進するわけです。もちろん、そのためには、その活用を企画し、装置を考案し、プログラムをつくり、システムに仕上げるスキルを持った人材が必要です。

元来、日本は幼児教育や初等教育の成果があって基礎学力が非常に高い国です。この基礎学力を基盤にして若者がスキルを高めていくことで、日本の成長は加速されそうです。