名前を表示すると好プレイが出る

宇部市に競技用スコアボードをつくる会社があります。チーム力向上につながるそうです。

 

名前入りスコアボード
名前入りスコアボード

スコアボードといっても、マツダズムスタなどプロ野球の本拠地や国立競技場などは、巨大で豪華な施設になっています。

 

しかし、地方にある球場などでは、人力でイニングスコアをパネルで掲出する方式がほとんどです。この方式で、選手名を表示するには、名前を書いた鉄か木のパネルを入れ替える必要があります。つまり、その前に選手の名前をパネルに書く必要があります。

これは、高校野球の本大会などならいざ知らず、普通の試合ではできません。そこで、打順のところに守備位置を表示する数字を入れるだけで”名無し”ということもあります。

 

ところが、近年はLEDのコストが大幅に下がり、ICT技術が進歩したことで、安価に使いやすいスコアボードを設置することができるようになったそうです。

スコアボードのところに人が行くことはなく、ベンチやスタンドからスマホで操作します。

LEDですから球切れすることもないですし、消費電力も少ないので、一度設置すれば手間がかかりません。もちろん、選手の名前を表示することに手間はかかりません。

 

 

この選手の名前を表示するというのが、モチベーションを高めて、好プレーの要因になるそうです。まぁ、そうでしょうね? 「4番はライトの奴か」っていうのと、「4番は鈴木か」では全然違います。この結果、チーム力の向上につながるというわけです。

 

こういう話になると、診断士としては「マズローの欲求5段階説」というのが出てきます。

おさらいすると、人の欲求は自己実現を達成するまでに段階的に満たされる。この段階は、「生理的欲求」「安全欲求」「社会的欲求」「承認欲求」「自己実現欲求」の5段階で構成されるというものです。アメリカの心理学者マズローが1960年に発表した説です。

 

スコアボードの名前は、チームの一員であるということを明示して「社会的欲求」を満たします。好プレーをして周囲から認められたいという「承認欲求」を刺激して、自分の能力を最大限に発揮していくという「自己実現欲求」につながります。

地域の競技力向上に、選手名入りスコアボードの設置が意外な近道かも知れません。