Vital Few & Trivial Many :ある委員会でのこと

今年度の講座の反省と来年の講座のカリキュラムを検討する委員会に参加したときのこと。

 

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講座のなかでは、先進的で成功している経営者に講演をしてもらう機会が数多く設定されていました。県内の身近な経営者だけではなく、東京・京都・大阪、遠くは東北からも業界では著名な経営者が来県して、いろいろな経験を話してくれました。

 

これに対して、受講者アンケートで「成功事例をたくさん話してもらえて大変参考になったが、失敗した事例も話してもらえたらよかった」という指摘がありました。

これに対して、委員から「経営は10やって1成功する。あるいは100やって1成功するもの。成功事例から、その裏にある数多の失敗を感じ取る感性が無いと経営者として成功しない。」という意味の発言がありました。

 

品質管理の用語に、「Vital Few & Trivial Many(重要な少数と取るに足りない多数)」というのがあります。パレートの法則である20:80 はVital Fewに着目するもので、ハンリッヒの法則である1:30:300はTrivial Manyを取り上げるものです。

Vital Fewは経営成果に重大な影響を与える要因(Critical To Quality)になります。 

 

経営における成功事例はVital Fewというわけです。

ただし、Vital Fewは成功にも失敗にもあります。変な言い方ですが、失敗側のVital Fewはなかなか表には出てこないものです。現に成功している経営者には、重要な失敗を経験していない人もいるかも知れませんし、仮に経験していても取るに足らない失敗と感じている場合も多いでしょう。また、そもそも話したくない(忘れる)人もいます。

それに、重要な失敗をした経営者はもう経営者ではなくなっていますね。

 

少し趣旨から外れますが、近年は畑村洋太郎さんの「失敗学」や、テレビの「しくじり先生」などで重要な失敗が注目されるようになりました。失敗談は、聞いた人を委縮させるという要素があるかも知れません。面白がって機器はしても、我が身の教訓にしない人も多いでしょう。それでも経営塾などで、重要な失敗(致命的な失敗)について取り上げるのは、意外にポジティブな意味があるような気がしています。