トロリートラックによる自動運転はありそう

トロリートラックは、ドイツのシーメンス社などが推奨しており、既にアメリカやスウェーデンの高速道路で実証試験がおこなわれています。

 

トロリートラックの実証試験
トロリートラックの実証試験

日本で架線から給電して走る自動車は、立山黒部アルペンルートの扇沢~黒部ダム間を走るトロリーバスくらいでしょうか?

昔、乘ったことがありますが、乗っている乗客にとっては普通のバスと変わりはありません。

 

シーメンス社が推奨しているトロリートラックは、ほんとうに面白いと思います。技術的には旧来からあって、充分にこなれているので、信頼性は高いでしょう。

 

最近は毎日のように自動運転技術が話題になりますが、そもそも人だけを運ぶ乗用車を自動運転させるのは、たいしたメリットがありません。運ばれる人が運転すればいいだけですし、長距離を移動するときは自動車でなく列車や飛行機を使うはずです。

 

自動運転のメリットは荷物を長距離運ぶ大型トラックやトレーラーでこそ発揮されます。そして、自動運転には制御が容易なEV(電気自動車)が有利です。

しかし、大型で重いトラックをEVで長距離走らせるのは、蓄電池の容量(=重量)が大きくなりすぎる困難さがあります。この課題をトロリートラックは見事に解消してくれそうです。

 

高速道路の走行車線に架線を張って、電力で自動走行させるわけです。走行車線に障害物があると走れないような気がしますが、線路を走っているわけではないので、トロリートラックなら車線変更も可能です。

シーメンスのトラックは車線変更時にはトロリーを外して蓄電池で走り(蓄電池だけで3キロくらい走れるようです)、走行車線に戻ると再び架線から給電する仕組みです。昔、ザルツブルグで公道を走るトロリーバスに乗ったことがありますが、このバスはポールを延ばして架線から給電をしたまま車線変更していました。要するに、トロリートラックの車線変更は難しくなくて可能です。

 

もちろんトロリートラックの自動運転の実現には、多くのハードルがあるでしょうが、可能性は大きいように思えます。少なくとも、技術的なハードルは低そうです。後は、投資採算性をどのように評価するかですが、細長い国土を持った日本には向いていそうです。