居抜きで店舗が替わるラーメン屋

ラーメン屋さんがあると知っていたので出かけると、九州ラーメンの店になっていました。

 

豚骨ラーメン(本文とは関係ありません)
豚骨ラーメン(本文とは関係ありません)

豚骨ラーメンですが、これが美味しかったのです。40年ほど前に初めて九州で食べたラーメンに近い味です。麺も細麺で気を衒っていないですし、チャーシューも普通に作ってあります。こってりしているようでも、あっさりしていて美味しいです。

 

さて、この場所は何年も前からラーメン屋さんなのですが、お店は何度も変わっています。九州ラーメンの店になる前は魚介系スープの店だったと思います。その前は、何だか辛口ラーメンの店だったような記憶もあります。その前の前も・・

 

飲食店の中でもラーメン店を始めたいという方はとても多いです。本格的な中華料理店(和食やフレンチも同じです)の店を出そうと考えるには、何年も修行をしたうえで、かなりの初期投資(少なくとも1千万円以上)を覚悟しなければなりません。起業するならラーメン店からはじめて、少しづつ成長していこうと考えるのは自然です。

 

しかし、ラーメン店は開業しやすいことの裏返しで閉店するのも早いです。開業から1年以内に閉店する店が40%以上ということです。一方で、本格中華料理店は開店した以上は、簡単に閉じることができません。

 

初期投資を抑えるには、元々ラーメン店であったところを居抜きで借りるというのは効果的です。それでも、店舗の改装などで200~300万円は必要でしょうが、全く新しく整えることを考えれば数分の1で済みます。

お客としては、美味しい九州ラーメン店が続くといいなぁとも思いますが、たぶん次に行くのは何カ月も先でしょう。ラーメンヘビーユーザーでない身としては、時期を変えて同じ場所でいろんなラーメンが食べられるのも悪くないとも思えます。

 

日本公庫の資料によれば、日本のラーメン店の市場規模は5600億円です。この数字を実感するには日本人がほぼ1億人と考えて、一人当たり年間5600円と思えばいいです。私にとっては、意外に大きい数字です。

ちなみに同じ資料でラーメン店の平均来店者数が85人とありましたが、こういう統計で平均値は要注意です。東京など都会の大型繁盛店も含まれています。同じ資料で中央値は45人です。事業計画を考えるときには中央値のほうが大事です。

同じく客単価の平均値は885円ですが、中央値は少し低そうです。45人×800円=3万6千円が1日の売上というのがイメージされます。月に25日開店したとして90万円。原価率35%として粗利益60万円。家賃と水光熱費を差し引いて・・・と計算してきます。