山口県中小企業診断協会「診断士の日記念シンポ」

11月4日が中小企業診断士の日でした。2日遅れで記念シンポジウムを開催しました。

 

山口県協会「中小企業診断士の日記念シンポジウム」
山口県協会「中小企業診断士の日記念シンポジウム」

昨年(2016年)、中小企業診断士の知名度アップを目的として「中小企業診断士の日」が制定されました。

昭和23年11月4日に中小企業診断士制度ができたのだそうです。

 

山口県協会では、これを記念して山口市内でシンポジウムを開催しました。中小企業支援機関の方々と会員診断士が集まり、まずは盛会のうちに終了しました。

事務局を務めた皆さん、お疲れさまでした。

 

シンポジウムの中から、山口財務事務所の杉内課長の「山口県内の経済情勢について」という講演の内容を少し紹介します。

 

先ず、最新の10月の判断では山口県内の経済情勢は「持ち直している」ということです。これは、中国地方の経済情勢が「回復しつつある」に比較すると弱い表現だそうです。つまり、広島県や岡山県と比べて、山口県の経済情勢は弱いわけです。

 

山口県の得意な化学や自動車は好調なのですが、もっと好調な電子部品などの産業が広島県や岡山県に比較して少ないことが響いているようです。鉱工業生産指数でみると、この3年間は連続して山口県は中国地方全体の指数を下回っています。

 

一方で、雇用情勢は、有効求人倍率が1.5倍を超え(建設業などは5倍近い)、完全失業率は3%を下回っています。企業の景況感も押し並べて悪くありません。

これに対して、個人消費が弱く、自動車販売や住宅建設などが伸びていません。公共投資も岩国基地の拡張工事が一段落してきたことなどで、牽引できていないようです。

 

以下は私見ですが、経済情勢に最も影響があるのは人口減少ということなのかも知れません。

2017年1月1日時点の人口動態調査によると、中国5県はいずれも人口が減少していますが、なかでも山口県が1万1193人減と減少幅が最も大きくなっています。

広島県は5736人減、岡山県は6149人減、島根県は5012人減、鳥取県は4045人減でした。生産年齢人口比率は、全国で島根県が最も低く、山口県は2番目です。

 

どうやって人口流出に歯止めを掛けるか? 中小企業の業績を上げていって、働きたい・住みたい山口県にしていくことが大事ですね。山口県の中小企業診断士の重要なテーマです。