ソーダ・曹達・soda 旧約聖書にも出てくる

周南コンビナートの中核は、東ソー・トクヤマのソーダ工業です。

 

周南コンビナートの夜景
周南コンビナートの夜景

先日の勉強会で周南コンビナートの歴史について教えてもらいました。

 

始まりは、日露戦争のときに軍艦用燃料になる練炭製造所を徳山につくったことだそうです。徳山市出身の児玉源太郎陸軍大臣が誘致しました。

その後、大正時代になると、軍艦の燃料が石炭から石油に転換したので、練炭製造所は石油製油所に変わります。

 

時を同じくして、徳山市に日本曹達工業(後の徳山曹達、現在のトクヤマ)が進出します。この日本曹達から東洋曹達(現在の東ソー)が分離して、国内のソーダ工業の二大メーカーが誕生します。尚、日本のソーダ工業そのものは、明治時代に現在の山陽小野田市で日本舎密工業(現在の日産化学工業)で始まっていました。舎密はセイミと読み、chemical のことです。

 

第二次大戦後に海軍の石油製油所跡地を出光興産が買い取り、当時日本最大の徳山製油所が完成します。その後、日本ゼオンの操業などがあり、ソーダ工業を中心とする無機化学と石油精製と結びついた有機化学の融合した、周南コンビナートが発展していったわけです。

 

さて、ソーダはsodaです。英語でナトリウム(Na)のことをsodiumといいます。ナトリウムはドイツ語です。

ソーダは、アラビア語で「頭痛」の意味だそうです。炭酸ナトリウム(ソーダ灰)あるいは炭酸水素ナトリウム(重曹)を頭痛薬として使っていたからだそうです。

 

ちなみに、炭酸水をソーダ水というのは、昔は炭酸ナトリウムからつくっていたからです。

ソーダ灰は旧約聖書に洗剤として出てきます。エジプトでは、ミイラの洗浄や乾燥にも重宝されたようです。