”冷めても美味しい米”は刺さらない

今日は、農業経営アドバイザーの勉強会でした。シーズとニーズの関係です。

 

”冷めても美味しい米”
”冷めても美味しい米”

お米農家の方が、私のつくる米は”冷めても美味しい米”だと自画自賛しても、消費者の心に刺さらないことが多いそうです。

 

現役世代の方だと、余ったご飯は冷凍にしておいて、食べるときにチンするので関係ない。

高齢世代の方だと、最近は小さくて高性能の炊飯器があるので、都度炊くので関係ない。

お弁当を持って行く中高生は、そもそもお腹がいっぱいになれば、美味しいかどうかは関係ない。

 

つまり、”冷めても美味しい米”という「シーズ」を欲しいという「ニーズ」がそれほど大きくはないということです。

 

また、仮に”行楽地に自宅で手づくりした美味しいお弁当を持って行きたい”という「ニーズ」を持つ人がいたとしても、そのニーズを達成する手段が”冷めても美味しい米”で炊いて握ったおにぎりとは限りません。

”保温容器に入れて持って行く”、”お寿司や炊き込みご飯にして持って行く”、”パンやサンドイッチを主食にする” など、いろいろあります。

 

そうすると、”保温容器で保管しても(炊飯器で保温しても)味が落ちない米”、”炊き込みご飯に適した米”、”パン用の米粉” などの「シーズ」をアピールできれば販売が伸びるかも知れません。顧客の「ニーズ」は日々変化しますから、なかなか難しいものです。