三連休の中日に大型台風襲来

大型で強い台風18号が九州から四国を通って日本列島を縦断します。

 

1999年18号台風。山口宇部空港の滑走路。
1999年18号台風。山口宇部空港の滑走路。

宇部市でも朝から風雨ともに強くはなりましたが、川の氾濫や倒木などの被害は大きくはなさそうです。それでも、土砂災害の懸念がある地区では、避難勧告などもだされたようです。

 

夕方になって、雨雲が抜けて明るくなりました。西の空には、きれいな夕焼けも見えていて、明日は台風一過の晴天が期待されそうです。

三連休の中日ですが、台風に備えて出勤していた皆さん、お疲れ様でした。

 

それぞれの人が、それぞれの台風の思い出を持っていることでしょう。私たちが小さいころは、台風が来るとすぐに床下浸水、床上浸水していました。排水施設が十分設置されていなかったせいだと思いますが、いとも簡単に家のなかに水が流れ込んでいました。道路が池のようになっているのも、かなり日常的な光景だったと思います。

その後は、川には大きなポンプが設置され、遊水池や貯留槽が整備されたので、今では河川が氾濫しなければ家に浸水することはなくなりました。

 

1999年の18号台風は思い出深いです。当時は、小野田にある工場の設備部門の課長でした。この台風の中心は大潮満潮時に小野田・宇部近くに到達しました。台風の低気圧で吸い上げられた海水が、強風に煽られて堤防を超えて工場内に侵入しました。まぁ。想定していなかった事態です。

 

台風に備えて早朝から出勤していました。酷い風雨でしたが、厚生棟のガラスが割れたくらいで工場の稼働には影響はなさそうです。朝7時半頃には、台風の目に入って青空が見えてきました。何となく気持ちも緩いでいたときに、設備保全室のコンクリートの床の割れ目から、突然海水がシューっと噴き出しました。

 

これはなんだ?と思って、堤防に走っていくと、海がみるみる膨らんできていました。この工場は、元中国電力の火力発電所の跡地なので、堤防は結構高いのですが、あっという間に超えてしまったのです。工場内は全面冠水です。もう稼働どころではありません。

ちなみに、写真は、そのときの山口宇部空港の滑走路です。

 

浸水(海水です)すると危険な施設の緊急停止やら、逆に急に止まると危険な施設の応急運転やら、てんてこ舞いでした。町中が冠水していますから、出勤してこれない人が多くて人手が全く足りません。まぁ、被害甚大でしたが、二次災害を起こさなくて幸いでした。

ちなみに、ちょうどこの頃、会社でも携帯電話が支給されていました。工場の電話交換機も冠水して使えなくなったので、もしこのとき携帯電話がなかったら・・と思うとゾッとします。

 

地球温暖化との因果関係はよくわからないまでも、台風の発生数は近年増加しています。事前の対策をしっかりとることが大切なのは当然です。

しかし、全ての事態に事前対応できるわけでもありません。不測の事態にあたって、咄嗟の判断ができるように経験を積み、訓練を重ねておくことが大切です。