新しい国際秩序が出来るのを感じます

「BRICS BUSINESS FORUM 2017 in CHINA」・・中国のテレビニュースでは、BRICS会議のニュースを繰り返し流しています。

 

BRICS BUSINESS FORUM 2017 in CHINA
BRICS BUSINESS FORUM 2017 in CHINA

CCTVのニュースは1時間のうち45分がBRICS首脳会議に先立って開催されているビジネスフォーラムで占められています。

日本ではトップニュースになっている北朝鮮の水爆実験は全く報道されません。これ以外のニュースは広東省への台風接近とアメリカのハリケーン被害などです。

 

第9回のBRICS ビジネスフォーラムが中国福建省厦門で開催されています。3日は習近平主席の基調講演から開幕です。

BRICSは順にブラジル・ロシア・インド・中国・南アフリカの頭文字です。この5か国に加えて、エジプト・ギニア・メキシコ・タジキスタン・タイが招待参加されるようです。

相互投資・貿易・金融など多くの視点で経済発展の道筋を話し合う会議で、先日の「一帯一路」会議とも相まって、中国の重要な世界戦略です。

国際的にも重要な会議のような気がしますが、日本ではそれほど大きくは報道されません。

 

このニュースを眺めていると(中国語がわからないので画像を見ているだけ)、欧米を中心にした国際秩序とは別の秩序が生まれていることが実感できます。

BRICSの5か国で、現時点では世界人口の4割強、GDPで2割強という規模ですが、益々拡大を続けています。特に、中国とロシアは、国連の常任理事国としての確固たる権利を国際的に保持しています。

 

これに対して、米欧日のG7合計は、まだGDPで4割強を占めてはいます。しかし、1970年代には世界のGDPの7割以上だったので、存在感は長期凋落しています。人口では世界の1割ほどを占めるに過ぎません。

更に、米国の大統領は「アメリカファースト」と叫んで国際的なリーダーシップを危うくしており、英国はEUから離脱し、日本も特に理由は無いけど安倍政権は打倒?という不思議な勢力が数を増やしています。

 

欧米中心の自由・民主主義・法の支配という価値観と、中露中心の新興国の価値観が勢力を拮抗して共存していく世界が訪れるようです。しかし、均衡がとれる時間は短いかも知れません。そのときに日本はどこに行くのでしょうか?