「よくしてから見せる」のか「見せるからよくなる」のかは議論のあるところです。
フィットネスクラブの社長さんが、入会を躊躇している方に聞いたところ、「他人には見せられないので、もう少し痩せてから入会する」と断られることがしばしばあるそうです。
たいていの人は、痩せるため、他人に見栄えのよい体型になるために入会するわけですから、ちょっとおかしいですね。
でも、あながち理解できないわけでもありません。本気で取り組んでいるビルダーさんたちの中に入るのは、ちょっと気後れしますね。
スポーツでも芸術でも「上手くなったら見せよう」というのでは絶対に上達しませんね。絵画なんかでも、「下手で笑われるから見せない」というのは拙いですよね。でも、何となくわかります。
音痴だから音楽の授業は嫌い、発音を笑われたから英語は習わない、泳げないから水泳のクラスは避ける・・なんて、当たり前にあります。しかし、修行中、言い換えればお金を払っているうちは「見せてよくなる」しかないのです。心掛けたいところです。
但し、ビジネスの場合は、原則として「よくしてから見せる」です。
会社で広告宣伝に努めて、集客をはかる場合には、先ず素敵な店舗、魅力的な商品、感動を与える接客をつくってから見せることです。
お客様を集めれば、顧客ニーズが把握でき、従業員のモラールも高まり、利益も増えると考えるのは間違いです。一度よくないものを見せられた客が、二度三度と来てくれると思うのは甘すぎます。
お金をいただくときは、先ずよくして、後で見せるというのが正しいのです。これも心掛けたいところです。