異常気象を言い訳にしない治山治水を進める

もはや「異常気象」という言葉は通用しないし、言い訳になりません。『コンクリートで人をまもる!』ことを徹底しようではありませんか。

 

大分県日田市小野の山塊崩壊(毎日新聞のサイト)
大分県日田市小野の山塊崩壊(毎日新聞のサイト)

九州豪雨は発生から5日を経過しても終息には向かっていません。当地でも、今日も落雷を伴ったゲリラ豪雨がありました。

 

現在のところ(7月9日18時)、福岡と大分両県で死者18人、行方不明者約30人。孤立している人が250人で、避難生活をしている人が1700人ということです。

 

 

被害の大きかった福岡県朝倉市の年間平均降雨量は1909㎜に対して、7月5日の1日の降雨量が516㎜です。年間降雨量の26%が1日で降った計算になります。7月4日~7日の4日間の降雨量合計は632㎜でした。

確かにデータをみても、過去経験のない「異常気象」であることは間違いありません。

 

しかし、現在では「異常気象」は頻繁におこりますから、これが常態です。

国土の保全、特に治山治水対策はこの異常気象を前提にして計画され、実行されるべきです。

 

今回の豪雨被害の状況については、現時点で詳細が分かっていません。と言うか、災害の後の状況報告とか調査研究とかは、なかなか詳細にはおこなわれません。

ただし、断片的には山が崩壊して土砂や倒木が流れて、河川の氾濫を起こした状況が見て取れます。極論すれば、600㎜の雨でも山塊を崩壊させない程度の治山対策を計画するべきです。

 

異常気象であるから、「生命をまもるために避難する」というソフト対策は全く正しのです。しかし、生命を守る両輪としてハード対策である治山治水にもっと取り組んむべきだと強く思います。