下水道料金の減免制度を検討しよう

工場や店舗の廃水を下水道に流す場合に、下水道料金の計算を上水道使用量でおこなっているならば、減免制度の活用で大きなコスト削減になる可能性があります。

 

上下水使用量:下水ははからないことが多い
上下水使用量:下水ははからないことが多い

水道料金を節約するには、節水をすることが最も本質的な方法で効果的です。

 

しかし、水道料金は上水メーターを通過した水の量ではかっていることに注意が必要です。つまり、工場や店舗で使用した水の量ではなくて、大きな違いがある場合があります。つまり、漏水です。

 

水の配管は地下や建物の壁のなかなど、人目につかないところを通っています。知らぬ間に漏水が発生している場合があります。2カ月に一度の水道料金の請求で気がつけば、被害は少ないかも知れません。しかし、漏水量が水道使用量に対して小さくて見逃してしまったような場合は、何年も支払いを続けてしまうこともあります。

漏水の見つけ方は中小工場や店舗の場合は簡単です。休日前の終業時に、水を使う機器の給水弁や流しの蛇口など全てを閉めて、上水メーターのパイロットが回っていないか確認します。できるなら、年に1回で構わないので、従業員みんなで確認するといいでしょう。節水意識の高揚にもつながります。

 

コスト面で、もっと考えないといけないのが下水道料金です。一般に、工場でも店舗でも下水道料金は上水をいくら使ったかで計算されています。つまり、下水処理をした量ではないのです。しかも、下水道料金は上水道料金に対して高いケースもあります。(宇部市はちょっと安い=上水道が高い)

 

工場や店舗によっては、上水使用量に対して下水廃水量が大幅に少ないケースがあります。例えば、汁物製品をつくる食品工場などで水が製品になったり蒸気で大気中に逃げたりするケース。工場で冷却塔を多数設置していて補給水を使っているケース。農園が付属していて地面に散水していて下水に流さないケース。などなどです。

 

こういった場合には、下水道使用していない分は料金がかからないはずです。しかし、これは使用者が自ら計測をして自治体に申請して認定を得なければなりません。自治体側は広報も宣伝もしない(一般に、ウェブサイトにも掲載されていない)ので、事業者は気づきません。

計測の方法は、下水道メーターを取り付けるか、排水をしない設備に個別の水道メーターを取り付けるかのいずれかになります。

メーターを取り付け管理するコスト以上に料金が安くなると予測される場合には、検討してみるとよいでしょう。